書籍・雑誌

2020年6月26日 (金)

「江戸の備忘録」★磯田道史著より~「家康の庭訓」「江戸の鉄砲管理」

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磯田道史氏は「武士の家計簿」で有名になり、映画化もされました。古文書に書いてある事を、分かりやすく解説している本が多数あります。

この「江戸の備忘録」は朝日新聞の土曜版に連載された文章を基にしたものだそうです。ですから、一つ一つのトピックスは2~3ページほどで、読みやすいものになっています。


ただし、磯谷氏の後書きによれば「歴史のトピックスを、一見、何の脈絡もなく、ならべたようなように見えるかもしれないが、そうではない。広く深く、日本史を見渡せるような、いってみれば『歴史の肝』になる話しだけを、かなり厳しい目で選んだつもりである。表面上は、楽しく選んでいるが、日本史の重要人物や決定的要素を、意識的に選んで書き込んである。」という本です。60のトピックが並んでいます。


さて、全部は紹介できないので、徳川家康さんの話しと、少し気になるところがあるので・・・


「家康の庭訓」(注;庭訓は親が子どもに教える教訓)。少しばかりまとめて書きます。


家康は自分の子どもに泳ぎを学ばせていたそうです。「天下の主たりとても、常々熟練せでかなわざるは、騎馬と水泳なり」(東照宮御実紀附録)。


騎馬と水泳、「この二つは人に代はらしむる事のならわざるものなり」。〈戦は常に勝つとは限らない。負け戦もある。負け戦になると、どんな偉い大将でも馬に乗り、泳いで逃げなくてはならない。しかし、こればかりは、家臣に代わってもらうわけにはいかない。だから、乗馬と水泳教育は絶対必要だというのである。〉ということだそうです。

剣術教育には冷淡で、「大将のつとめは、逃げること」。「天下のぬしたるもの、大名などは必ずしも自ら手を下して人をきるにおよばす。」〈もし敵に出会ったら家来が討つべきで、将軍や大名に剣の修行は『いらぬ』と言った。〉と言うことだそうです。

確かに、負け戦の時、大将が剣を取ってチャンバラをして討ち取られたら、それで、ジエンドですが、逃げ延びれば再興の機会もあると。


三代目・家光、水戸黄門さんも、わずか十二歳で江戸の〈浅草川〉を何度も泳いで往復したそうです。家康の孫、尾張藩二代目・徳川光友も泳ぎが上手く、「五つ六つの御時より勝川・谷田川へ毎日出て泳いだ。」そうです。なお、その時の「お弁当は焼食に香の物、焼味噌ばかり」であったそうです。


「江戸の鉄砲管理」


「生類をめぐる政治」(塚本学)には次のように書いてあるそうです。


「豊臣秀吉の刀狩り後にも、江戸時代の民衆は大量の鉄砲を保有、武士よりたくさん持っていた。仙台藩に四千丁、紀州藩に八千丁、長州藩では四千丁が民間にあったという。この三藩で当時の国内人口の二十分の一だったことから、全国では数十万丁の鉄砲があったのは確実である。」もちろん、各藩では「鉄砲改」めなどをしています。


さて、島原藩の各村にはどれくらいあったのかと思い調べました。これには島原藩が各村を調べた「島原大概様子書」があり、男女の数、馬牛の頭数、暮らし向き、石高、寺社、古跡等々の事がかいてありますが、宝永四年に完成、その後たびたび改正されています。これに、各村の鉄砲の数が書いてあり、文政六年改で現雲仙市だけ見ると・・


「土黒村・鉄砲拾挺(内威筒七挺・猟師筒七挺)」(以下、”
鉄砲”は略。威筒は威鉄砲で害獣を追い払うための空砲)「西郷村・拾三挺・威筒八挺・猟師筒五挺」「伊古村・記載なし」「伊福村・三挺但威筒」「三室村・貮挺但猟師筒」「守山村・鉄砲なし猟師貳人猪鹿を猟」「山田村・四挺・貳挺威筒・貳挺猟師筒」「野井村・四挺・貳挺威筒・貳挺猟師筒」「愛津村・壹挺但威筒」「千々石村・拾三挺・拾壹挺威筒・三挺猟師筒(ママ)」「小浜村・五挺・内三挺威筒・貳挺猟師筒」「北串山村・拾挺・内五挺威筒・五挺猟師筒」「南串山村・九挺威筒・七挺威筒・貳挺猟師筒」(島原半島史・林銑吉著)

という事を見れば、仙台、紀州、長州に比べれば、こちらの地方では鉄砲の数が少ないことが分かります。向こうみたいに大きな戦が無かったせいなのか?理由はよく分かりません。


ということで、この本、手軽に読め、「秀吉の艶書」「仮設トイレの祖・徳川光友」「二宮金次郎の離婚」「百二十五年眠っていた『平成』」「結婚と離婚の日本史」「貧乏神の研究」など興味ある事項も並んでいるので、ご一読を。



2020年6月22日 (月)

「女帝 小池百合子★石井妙子著」読みました。

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「女帝 小池百合子」。読んでみようかなと本屋さんに行ってみたら、ありませんでした。Amazonを見たら、売り切れ。今日見てみたら、6月23日に入荷予定ということで、かなり売れています。

私の方は、それまで待てないので、Kindle版にて購入しました。


紙の本は440ページでかなり読み応えがあります。私はiPadで読んだのですが、スマホで読んだ方がおり、めくっても、めくっても、終わりが見えなかったそうです。


いま、カイロ大学の偽造問題で騒がれていますが、学歴なんてどうでもいい事で、田中角栄は小学校卒業。大切なのは、政治家になったからには如何に住民、国民に尽くすかでしょう。


ただ、学歴詐称で問題なのは、「カイロ大学卒業」を利用して、国民、住民を欺くこと。小池百合子さん以前は「カイロ大学首席卒業」と言ってましたが、最近は「卒業」しか言ってません。カイロ大学は卒業したとの情報を流しましたが、この本を読んでいくと、色々な矛盾が見えてきます。


阪神淡路大震災の時、芦屋の女性達が議員会館に小池百合子氏を訪れたときの態度、北朝鮮拉致被害者TV放映後の態度、豊洲移転問題で「築地女将さん会」に取った態度等々、読んでみて小池百合子氏に疑問を持ちました。


内容として、人から聞いた話などもありますが、上に書いた問題は多数の当事者がいるので真実の事です。


ほか、いろいろとあるのですが、ネット、Amazonのカスタマーレビューなど沢山あるので参考までにお読みください。


さて、もう一つ、マスコミの扱い。マスコミがどう彼女を取り上げ、大臣なり、都知事になったのか。マスコミの話題作り、忖度がよく分かります。石井妙子さんがコツコツと情報を集めたこの本を、マスコミ関係者は読んで、今後の情報の収集、分析、提供のあり方を考えるべき。記事を読む私たちの判断力も必要になってくるかと思います。


コロナの拡大で、レインボーブリッジ、都庁が真っ赤に染まり、緩和になったので元の色に戻りましたが、また、東京では感染者が増えています。このことについて、責任を問う声はマスコミでは上がっていません。一人の思いつきでこのような事になったようですが・・・・


都知事選で、小池百合子氏は「ネット選挙選」で戦うらしいのですが、今回の選挙では「東京大改革2.0」を打ち上げていますが、前回の選挙の「7つの0」はどうなったんでしょう。

最後にYouTubeで、小池百合子さんの「アラビア語」、選挙演説なども流れており、ネットはフェイクっぽいのも流れていますが、参考までにご覧下さい。

選挙は多分小池百合子氏が当選するようですが、この本によって今後都政が厳しい目で見られると思います。マスコミも厳しい目でもって報道をして欲しいと思います。


「女帝 小池百合子」は賛否あるようですが、著者の石井妙子さんのコツコツと書いた本。皆さんも機会があったら読んで判断をし、今後の小池百合子氏の言動を見つめて欲しいと思います。


2020年6月13日 (土)

「純、文学」~北野武第一短編集

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北野武さんの第一短編集です。北野武はもちろんビートたけしさん。よく見たら、2019年10月20日の発売。田舎まで来るのに時間がかかります。

以前にも数冊の本を出してはいるのですが。今回は「第一短編集」で「純、文学」だそうです。


全部で5篇の短編集。「ホールド・アップ」(「文藝」増刊2019年)「実録小説 ゴルフの悪魔」(「週刊文春」2019年3月28日号、4月4日号、11日号、18日号)「誘拐犯」「粗忽飲み屋」「居酒屋ツァラトゥストラ」(以上、書き下ろし)。


あまり書くと、ネタバレになるのでザックリと・・・


「ホールドアップ」

多分、たけしさんの売れないときの経験なのかな?最後に「みんながオイラを笑わぬ夢を見た。」と書いてあり、たけしさんにも、そんなことがあったのかな、と感じさせます。

「実録小説 ゴルフの悪魔」

本の最後には「この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。」と書いてありますが、初出の題は「実録小説 ゴルフの悪魔」となっているので、多分「実録」でしょう。

登場人物が、「東」(多分、県知事をやってた方でしょう)「松尾伴内」「O橋K泉」「関敬六」「長島茂雄」「所ジョージ」等々。


「O橋K泉」の笑えるセコいゴルフ。「O橋K泉」さんだから、許せる、という事でしょう。人格ですね。「長嶋茂雄」さん、TVなどで、ボケをかました話しがよく出ますが、この小説でもボケをかましています。笑って許せるのは、これも人格ですね。


「誘拐犯」

「相棒7ー11話・越境捜査」ですね。トリックの⚫⚫が⚫⚫のところ、同じですね、なんとなく気になりますが。小説とTVドラマの違いがありますが・・・どちらが面白いのでしょう。

「粗忽飲み屋」

落語の「粗忽長屋」のパロディーだと思ったら、しがない中年の男の飲み屋での会話が主になります。黙読ではなく、実際に言葉に出して読んだ方が面白いかと(酒を飲みながら)。

「居酒屋ツァラトゥストラ」

一番短い物語。酒場での数学の問題から宇宙論まで・・・

と言うことで、多少、イエローカードぎみの表現もありますが、まあ、たけしさんだからですね。真面目な方は1600円も出して、と思うところもあるので、お止めになった方が良いでしょう。


たけしさんファンの方はご一読を。第二短編集はどんな物語が書かれるのか、楽しみに待ちましょう。


もう一つ、この本の題は「純文学」ではなく「純、文学」ですね。どう違うんでしょう?まだまだ、「準文学」の感じを受けました。ノーベル文学賞まで道遠し。



2020年6月 7日 (日)

「ドーナツ」を買った日「カケラ」を買う

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ミスド(ミスタードーナツ)で新発売のドーナツの宣伝をTVで盛んにしているので、諌早に行った時、買って来てみました。

上の方が「ボン・デ・パイ 宇治抹茶」
もちもち生地とサクサクパイを一度に楽しめる商品。宇治抹茶ホイップと一緒に。
下の方が「ボン・デ・パイ ショコラ」
もちもち生地とサクサクパイを一度に楽しめる商品。チョコホイップでデコレーション。

ボン・デ・パイ・ショコラを分解したら下のようになっていました。下の方がパイをチコレートでコーティング、その上にチョコホイップをのせ、それをドーナツの穴に突っ込んだもの。


ドーナツを買って帰りがけ、本屋さんに行ったら、湊かなえさんの「カケラ」が置いてあって、帯を見ると「あの子、大量のドーナツに囲まれて死んでいたらしいよ。」との文字が名に入り、ドーナツを買った日に、この帯を見たら買っていかないわけにはいかないじゃないですか。


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本の扉を開けたところに

田舎町に住む女の子が、大量のドーナツに囲まれて自殺したらしい。

モデルみたいな美少女だとか。
いや、わたしは学校一のデブだったと聞いたけど・・・。

ということで、この自殺した女の子の謎を解くため、有名な整形美容外科医でマスコミにも顔を出す久乃が、関わりのある人物(久乃も関わりのある人物)を訪ねていくのですが、という展開で、もちろん最後の方で謎は解き明かされます。


ただ、文章が関わりある人物の語りばかりで、これって何故か疲れました。登場人物の関係、名前がトリックで、”謎”のヒントになるので、私みたいに登場人物の名前を3名以上覚えきれない方は、メモをとりながら読まれることをお勧めいたします。


さて、買って来たドーナツを食べながら、ドーナツていうのは穴があるからが面白いので、どうやったら穴を作れるのか、ドーナツの穴は存在しているのか、ドーナツの穴だけ残して食べる方法は?、逆にドーナツの穴だけ食べる方法は、ドーナツの穴に愛が見える、ドーナツの穴はタイムトンネルだ、ドーナツの穴に宇宙をみた、ドーナツの穴から見たアナタが一番美しい、など色々哲学的なことを考えられるじゃないですか。


「こうやってドーナツをのぞくと、あの子が向こうの世界で幸せに過ごしている世界が見えるからね。・・・」

「ー自分の見たい風景を思い浮かべて、穴の向こう側を見るの。それから、そのドーナツを食べると、穴の向こうに描いた風景が現実のものとなる・・・」などと書いてあり、湊かなえさんもドーナツの穴には関心があるようです。

ということなどを考えて穴を詰めたドーナツを食べましたが、美味しかったので、穴の無いドーナツもありかなと。本当に日和見な私。



    ドーナツの穴をくぐるや若葉風 sugikan (どこかで読んだような気がしますが・・・)


忘れていました、本の題の「カケラ」の意味ですね。最後の方に書いてあります。もう一つ、このドーナツは午前11時からの発売です(諌早の場合は)。



2020年6月 5日 (金)

「絶対に出る 世界の幽霊屋敷」~ロバート・グレンビル著・片山美佳子訳・日経ナショナル ジオグラフィック社発行・中村直哉発行者

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世に「怖い物見たさ」という言葉があり、幽霊が出る所、廃墟、事件があった部屋に住む方もおりますが、私は気が小さいので絶対にダメ!

小学校の時、火の玉を見たことがあり、あの時はそのまま寝込み学校を休みました。私のカミサンの実家から墓場が見え、昔は野外で薪を組んで、火葬をして(江戸時代ではありません、戦後の話しです)、その火が家から見え、火の玉も再々見えたそうです。「怖かった?」「別に」と言うことで、あの人、度胸があるのか、鈍感なのか。


人によって幽霊が見えるかどうかは個人差があるようで、以前、荒れ果てた山城の空堀(敵の侵入を防ぐためのもの・南北朝の時戦いがあり、城が落とされ大勢の死者が出たのは想像できます)の写真を撮っていたら、もう一人写真を撮っていた方が「写真を撮ったら、モヤモヤとした霧みたいなものが写っているんですよね。前後の写真はなんとも無いんですが・・・」と言うことだったのですが、私のはきれいに撮れていました。


ちなみに「相棒」”杉下右京”さんも、幽霊の存在を信じていますが、まだ見たことが無いのを残念がっていました。


さて、本の方は幽霊が出る、世界の90ヵ所ばかりの城、要塞、墓地、ホテル、公共施設、家、屋敷、宮殿等々の写真と説明が載せてあります。


下は、カナダのバンプ・スプリングス・ホテルでマリリン・モンローもハネムーンで訪れたそうです。ここに長年勤めていたサム・マッコーリーというベルボーイが1970代に死んで以来、幽霊になって出るそうです。なんとなく”シャイニング”に出ていたホテルのような感じ。


せっかく新婚旅を海外で、と考えておられる方、いかがでしょう。思い出深い、楽しい旅行になりますよ。


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下の写真の説明ですね。

”メアリー・キングス・クロースい浮かぶ幽霊のような影”

1992年に訪れた日本の霊能者(訳注:宜保愛子とみられる)が、家族に置き去りにされて死んでいった「アニー」という名の少女の霊に会った。霊能者の足を強く引っ張ったという。それ以来、アニーの部屋を訪れる観光客が増えた。

といいますから、好きな方は好きなんですね。


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今年の夏も異常な暑さが予想され、暑い夜は眠れぬかと思いますが、この本を読んでお休み下さい。寒くなって、幽霊が絶対に出てきますよ。


2020年4月17日 (金)

「本の整理」について~本棚スキャン

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又、今日も本を買ってしまいました。中学校の頃から本の中毒で、買い過ぎで”積ん読”のものも沢山あり、カミサンから「どうすんのよ!邪魔!」と言われ続け、無視して数十年。

考えて見れば、反省するところも多く、本の整理をと考えても、お近くに古本屋はないし、見積もりに来て貰うにも気の毒だし(田舎だから)ということで、昨日ネットで落とした本の包みを開けると、写真の様な案内が入っていました。説明文です。



本箱にスマホを向けて写真を撮ると、並んだ本の査定結果がパッと出てくる。そんな新しいサービスをはじめました!

お手持ちの本がどれくらいの買い取り価格になるのか、お気軽に使ってみて下さいね。そうそう、実は表紙に並ぶ本たちでも、本棚スキャンをおためしいただけるのですよ!


自分の本の背表紙だけ写真に撮るだけでもいいらしく、下に、ORコードを張っておきます。多分これでアクセスできるみたいでした。興味のある方はお試しを。


実は、私、まだ十分試していないので、よく分からないところがあり、自己責任で・・・m(_ _)m

 
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2020年4月 9日 (木)

「靴下の穴」「マルコビッチの穴」「ドーナツの穴」

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先日から、なにやらカカトに違和感があって、みたら穴が空いていました。

久しぶりですね。昔は、靴下の穴も余り布で塞いだものですが、いまや靴下の穴を塞ぐ人はいません。今の靴下は安いので、買った方が手っ取り早くて良いのでしょうが。電灯(蛍光灯などない時代)の下で、靴下の穴を塞いでいた母の姿を思い出します。


数年前、まだ、自宅で通夜、葬式を行っていました。もちろん、靴は脱いで座敷に上がって焼香、遺族に挨拶をするのですが、靴下に穴が空いているのを知らずにいたら、皆さんからは見えるわけで、あとで、カミサンから「みっともないまねはするな」とガラレタ、ガラレタ。


さて、靴下の穴をしみじみ見ていたら、唐突に映画「マルコビッチの穴」と「ドーナツの穴」の本を思い出しました。もちろん、この三者には、何ら哲学的な関係はあるものではなく、単に私の頭の中に浮かんだだけですが。


「マルコビッチの穴」は奇妙な映画で、売れない人形師が仕事を探しに行き、その会社が71/2階にあり、もちろん、エレベーターのボタンにも71/2があるわけでも無く、天井も低い。


で、この階に小さな隠しドアみたいなものがあり、その穴に入っていくと「マルコビッチ」の頭に通じるという奇妙な物語。

かといって、哲学的なものはないみたいで、映画のジャンルは「コメディー」になっているので気軽にご観覧を。難しく考えると面白くありません。


余談です。私のパソコンで「まるこびっちのあな」を変換すると「まる子びっちの穴」と出ましたが、「まる子」ちゃんとも関係があるのかな?


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「失われたドーナツの穴を求めて」。「ドーナツの穴だけを残して食べる方法」という本もあって、どちらを買おうかと思ったのですが、前者を買いました。

おいしいドーナツのレシピとか、ドーナツとその穴にまつわる深い謎を学問するとか、うしなわれたドーナツの穴を求めてとか、ドーナツの穴に向かって会話するとか、不思議な国のアリスにみる穴だけ残ったドーナツとか、色々な考えが載せてあります。


考えて見ると、あのドーナツの穴って存在しているのでしょうか?考えると夜も寝られませんでした・・・(-_-)


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「靴下の穴」にせよ「マルコビッチの穴」にせよ「ドーナツの穴」にせよ、「穴」はなんとなく人を引きつけますネ。TVで「洞窟」探検などを見ていたらドキドキするし、城の抜け穴もワクワクするし、小さい頃は近くに防空壕があったので、懐中電灯を持って潜りこんだものですが、あれは冒険心をくすぐりました。

「穴」って何でしょう?良く考えると深い問題がみえるようで、無いようで。ドーナツの穴を食べながら考えましょう。あなかしこ。


2020年3月17日 (火)

「綴る女 評伝・宮尾登美子」★林真理子著~宮尾登美子さんの思い出

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映画「鬼龍院花子の生涯」。伝説の女優、夏目雅子さんの「なめたらあかんぜよ!」のセリフは一世を風靡しました。
元々は小説で作者は宮尾登美子さん。

実は短いながらも宮尾登美子さんのところに出入りしたことがあり、林真理子さんの本を読むにつけ思い出があったので・・・

この本の、147頁の最後の二行目から次の頁の最初から二行目のわずかな四行の事なのですが。

学校を卒業して就職を決めるとき、本が好きだから出版社にでもと考えたのですが、その前に印刷、本作りの現場からと思い印刷会社に入りました。


先輩について色々な会社を回りました。その一つに、この本に書いてある「第一生命住宅(編集部注・現在の総合住宅」があり、宮尾登美子さんは「ここで嘱託の広報研修主任となりPR誌を作る。」という事をやっておられました。


このPR誌、「サンルーム」だったか「さんるーむ」だったか?先輩が担当でしたが、もう一つ宮尾登美子さんの出世作になった、自費出版の「櫂」を担当していました。しばらくして私が「サンルーム」を担当し、先輩が引き続き「櫂」担当。

というようなことで、先輩と一緒に宮尾登美子さんのところに出入りしていました。

確か中二階のこぢんまりした部屋で、「広報研修主任」とは書いてありますが、一人きっりで原稿書き、レイアウト等をされいて、閑な折には先輩と二人でサボりがてら遊びに行っていました。


林真理子さんの本に出てくる話、置屋の娘だったこと、満州に行って苦労して引き上げたこと、その他、訪問販売で参考書を売って歩いたこと等も伺いました。

出世作「櫂」を書く以前、女流新人賞をとり、高知新聞にも連載をされ郷土では有名であったものの、それっきりで、上京してもあまり評判にもならず、自費出版で「櫂」を書きます。普通、原稿を受け取り、初校のゲラ刷りを渡し、校正をしてもらい、それを印刷会社で直し、二校(多くても三校)を渡し、それで校了し印刷にかかるのですが、これが、確か5,6校までいったと思います。

今は文字を直すのはPCでするので簡単ですが、昔は活字を組んでいたので、最初の頁に一行挿入すると最後の頁まで活字を移動させなくてはいけないので、大幅な直しは大変でした。工場からは、カンベンしてよ、の声が漏れていました。まさに、石に字を書くという感じでした。「櫂」は500部の自費出版でしたが、当時「櫂」という字は活字にはなく、木で作字して、本の中に「櫂」という字があると、多少、多きめの字になったような気がします。


この「櫂」が太宰治賞を取り、その後、東宝から舞台劇にしたいという事で、若尾文子主演で評判になり、あれよあれよという間に有名作家になりました。もちろん、この頃には第一生命住宅はやめていました。


「櫂」が受賞した当時の事を、筑摩書房の高橋忠行氏は「清楚で、八千草薫か、奈良岡朋子か、っていう感じの美人でした。」と書いています。が、私が出入りしたときは、普通のオバチャンという感じでした。もっとも私が20代前半、宮尾登美子さんが40代半で、私の審美眼にも問題もあるのですが、そう感じたのかもしれませんm(_ _)m。「清楚で」とは書いてありますが、良く「校正は、まだ!」と電話で叱られたものでした。


とにかく、賞を取ってからは、あれよあれよという出世で、TVに出演されているときは、和服を着こなし、あの凜々しい姿にはビックリしました。なにせ、事務服の姿しか見たことが無いので。


もちろん努力もありますが、人が運命の波に乗ったときは、すごいものだと思ったものでした。


今から考えると、サインの一枚でも貰っていれば良かったと思うのですが・・・やめられる前、先輩と二人、とんかつ屋でご馳走になりました。

森真理子さんの本を読みながら、いろいろ思い出しながら、ダラダラとかいてみました。良い思い出でした。




2020年2月23日 (日)

「医療を歪める『ニセ科学』」★文藝春秋三月特別号

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「医療を歪める『ニセ科学』」。

日本人の二人に一人が”ガン”にかかると言われる時代。私も、前立腺ガンにかかり、放射線治療のため3ヶ月ほど入院をし、2年ほど薬、ホルモン注射を打ち、昨年末、薬、注射は卒業しましたが、なんとなく不安感はあります。


私の場合初期だったので、比較的良かったものの、ステージが高い方は心配で、藁をもすがるという気持ちで、色々な治療法を試している方もおられると思います。


本の記事の内容は最初がノーベル生理学・医学賞を受賞された本庶佑氏の「『がん免疫療法』の正しい理解のために」。


現在「免疫療法」が広く言われていますが、「・・・『ペプチドワクチン』『樹状細胞療法』『サイトカイン療法』など、さまざまな免疫療法が何十年と研究されましたが、どれも結果としては『効かない』というエビデンスがあるだけです。」と言うことだそうです。


この本庶氏の内容は「正しい理解のため」であり、色々な理論、療法が書かれてあります。


「科学的に『有効』と言うには?」「薬の規定量を守るべき理由」「違法性が問えない理由」「オプジーポの課題と未来」にも触れてあります。「正しい理解」のための参考に。


二つ目が、ジャーナリスト岩澤倫彦氏の「超高額『がん免疫療法』戦慄の実態」。


「あの手この手のがんビジネス」ということで、色々な「超高額」の治療を行っているクリニックが実名で書いてあります。


「危ない医療を見分けるポイント」と言うことで、「①新聞広告、本には『嘘』がある」「②ネット検索の『上位表示』を信用しない」「③『治療前後の画像』は患者を誘う罠」ということで、確かに思い当たる節はありますね。


三つ目が、ジャーナリスト辰野哲郎氏と「医療経済」編集部記者坂口直氏による「安直な『睡眠薬』使用が”廃人”をつくる。


「BZ系睡眠薬」について書かれています。特に高齢者の認知症等に関係があるとのことです。現在、睡眠薬を使用している方もおられると思います。


私も病院に行ったとき睡眠薬を勧められた事がありました。薬局で「睡眠薬は癖にならない?」と聞いたところ「眠れないで苦しむより、ゆっくり眠れた方が良いでしょう」と言われたこともありました。


昔、”なだいなだ”という精神科医師(特にアルコール中毒専門)、作家、評論家の作品に「不眠症諸君」というエッセイ集があり、不眠症だという方も一晩観察すると、眠っている時間もあったという事ですが、患者さん、「まったく眠れなかった」と言うことだったそうです。


私の経験です。現在、睡眠薬はまったく利用していませんが、眠れないのは「眠れない」という気持ちが強迫観念みたいにあるということ。ですから、この観念から気持ちをそらせれば良いと思い、抱き枕を横に置いて「絶世の美女」が横にいて、ということを想像しながら眠ると比較的眠れるようになりました(私個人の経験)。

どうしても、眠れなく、苦しんでいる方は、お医者さんとよく話しあって、薬(睡眠薬もいろいろと種類があります)を選んで貰うことも必要だと思います。


なお、「『ファモチジン』という薬剤は、誰もが知っている『ガスター』として有名な胃腸薬で、薬局でも購入できる。この薬剤に認知症機能低下とせん妄を起こす危険性があるということは、あまり知られていない。」とも書かれていますが、添付の説明書にも書いてあると思いますので、薬を飲むときは、添付書はよく読みましょう。


四つめが、朝日新聞デジタル編集部デジタルディレクターの朽木誠一郎氏「ネットの医療情報にご用心」。


最近、ネット通販での偽造レビューが問題になりました。ある品物について、お金を貰って「この商品、良いよ」と書き込むことです。


Googleでは、公共機関、医療機関、医師が発信する情報は上位に、信頼性の低いサイトは欄外に飛ばされるようになったそうです。Twitterも「医療情報のデマがあれば速やかに複数の専門家により検証される。」ということだそうです。
ただ、今度はインスタグラム等に偽情報が流れているとのことです。

CM、新聞広告にも有名人を使って、いかにも信頼があるような宣伝もしています。注意しましょう。


あと、「子宮頸がんワクチンは薬害ではない」「漢方薬はもっと有効に使える」と続きますが、長くなるのであとは「文藝春秋3月特別号」をお求めください。

自分で調べること、良い主治医を見つけ、相談をすることが必要だと思いますが、田舎では都会と違い病院自体が少ないので、困りますね。



2020年2月20日 (木)

「まあまあふうふう。」★八千草薫著 & 久しぶりに「人間臨終図巻」★山田風太郎著

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「まあまあふうふう」とは、「中国には”いい加減”という意味の”馬馬虎虎(まあまあふうふう)という言葉があるけれど、そういう気持ちでいたらどうだろう」と八千草薫さんが監督である夫の谷口千吉さんにいわれた言葉だそうです。

いい加減は「良い加減」「いい加減」で、悪い意味での「いいかげん」ではありません。


八千草薫さん、昨年2019年10月24日に88歳で亡くなられました。本の中で、乳がん、膵臓ガン、肝臓ガンの事が書かれてあります・・・


この本が出版されたのが2019年7月8日。逝去された3ヶ月ほど前になります。


八千草さんには子どもが無く、本にも死んだあとの心配事も書いてありましたが、「断捨離」について、「だから、私、『断捨離』という言葉がすごく苦手なんです。(中略)思い出も何もかもー私のこれまでを全部始末しながら生きていくなんて、そんな人生は、『ちょっと寂しいなぁ』と思うのです。」と書いてありました。

本を読んでいくと、老いるという事、老いをどう受け入れるかが優しい文章で書いてあります。


ということもあって、久しぶりに「人生臨終図」を開けて、私と同じ年齢(72)で亡くなった人を読んでみると「孔子」「安倍仲麻呂」「西行」「沢庵」「三井高利」「水戸光圀」「ショーペンハウエル」「榎本武揚」「田中正造」「後藤新平」「徳田秋声」「添田唖蝉坊」「ユトリロ」「柳宗悦」「佐藤春夫」「佐佐木茂索」「内田叶夢」「リンドバーグ」「山本嘉次郎」「棟方志功」「舟橋聖一」「ジャン・ギャバン」「ジョン・ウェイン」「松本幸四郎(八世)」「田村泰次郎」。


今では、72歳で亡くなったというと「まだ、若いのに」といわれる時代になりました。こうして名前をながめると、この人、72歳で亡くなったんだっけ?という感じの人が多い事を感じます。読んでみて、生き方、死に方も千差万別です。この本、機会があったら是非お読みください。「人生」、いつかは迎える「死」について考えさせられます。


「沢庵」は亡くなるとき「夢」と書き、下のような遺戒を残したそうです。


「全身を埋めて、ただ土を覆うて去れ。経を読むことなかれ。斎を設くることなかれ。道俗の弔賻を受くることなかれ。衆僧、着衣喫飯平日のごとくせよ。塔を建て像を安置することなかれ。碑を立つることなかれ。・・・年譜を作ることなかれ」


いかにも「沢庵」らしい遺戒だと思います。私も真似しようとは思いますが、「書いてもらうほどの年譜」は無いし・・・


  

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