NHK朝ドラ「らんまん」を見ながら・・・
左の写真、万太郎の妻寿恵子さんが妊娠中食欲が無く、友達の藤丸次郎が芋を油で揚げ塩を振っている場面。
この、塩の振り方、SNSに現れる右の人物の真似ですね。どこかのレストランのオーナーシェフみたいですが、肉に塩を振りかけるとき、必ずこのポーズです。
脚本にこのポーズの指示があったのかどうかは分りませんが、多分、藤丸次郎役の前原さんがアドリブで演じたと思うのですが・・・この場面の事をSNSあたりで誰かが出すだろうと思ったのですが、出ていないので紹介まで。
下の場面、万太郎と寿恵子さんの最初の子が亡くなり、寿恵子さんの食事も喉が通らないとき、同じ長屋に住む倉木隼人が卵を持ってくる場面。
今では「卵」はさして珍しいものではなく、養鶏場で大量に生産され安価で手に入りますが(物価高で値段が上がりましたが・・・)、昔は栄養があり高価なので、病気見舞いにもつかわれました。ワタシも、昭和三十年代だったか、幼稚園生の時病気にかかり、卵を病気見舞いにいただきました。
さて、江戸時代役人様が村々を巡回した折、手土産に「卵」を渡す事もあったようで、美濃国安八郡西条村の庄屋さんの日記(「庄屋日記にみる江戸時代の世相と暮らし」・成松佐恵子著 ミネルヴァ書房刊)に次のように書かれています。
文政七年宗門改の節、役人に対して「まず御肴料として金100疋が水引をかけて包まれたほか、籠に入れた玉子50個と煎茶一斤が贈られた。」・・・他村に廻って再度寄り出立の折「その際定例の玉子の土産物を下役に渡すのを失念したため、後に催促の書状が届くという一幕もあった。」
ということで、卵が昔はどんなに貴重なものであったかが分ると思います。古文書研究会に入って、庄屋さんの記録を勉強していますが、偉い方の文書(もんじょ)と違って、庶民に近い生活が記録してあって面白いですよ。
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