参勤交代のお値段~島原から江戸へ
「超高速!参勤交代」。面白い映画でした。と同時に、参勤交代の大変さを実感した映画です。
参勤交代は諸大名に金を使わせ、力を付けさせないようにさせた施策だと高校の時習ったような記憶があります。
島原藩は江戸から遠い所にあり、関東の諸藩よりは費用がかかったと思います。下の二冊の本に島原~江戸への費用の事が書いてあり、いつも同じ道、同じ人数でいったわけではないらしいのです。
肥前街道の陸路。九州路の長洲へ渡航して肥前街道へと合流する道。なお、下関から江戸までも陸路もあり、嶋原藩豊州領長洲から瀬戸内海を航し、大阪から東海道の道を用いたこともあったそうです。
人数も元禄14年では90名、天保9年では64名。なお、旅装も粗略にしたこともあるそうです。
ということで、一概にには言えないこともあり、また、江戸時代の通貨を現代のお金に換算することが困難なことは以前書いたことがあります。
このような事を加味しながら、高木氏は次のように書いておられます。
以上の記録から推測の域を出ないが、概して往復五千両は必要であったのではないかと考える。
五千両を石に換えれば約五千石となる。一石は四斗入りの一俵の二俵半に当たることから、五千石は一万二千五百俵となる。然して平成十八年現在、米一俵(中質米の米価)一万五千円程度であるから、一万二千五百俵の値段は一億八千七百五十万円となる。
従って、現在の金に概算して参勤交代に要する費用は一億八千万円~二億円程度であったのではないかと考える。
島原~江戸の参勤交代の費用がいかに莫大であったかが分かります。これなら、参勤交代が大名の力をいかに削いでいたのかが分かります。
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