「雲仙鉄道廃線跡(千々石)」~一枚の絵葉書より
千々石というと、この風景の写真、絵葉書がよく見られます。もちろん、雲仙が国立公園に制定されたこともあるでしょうが。
白黒の絵葉書を4枚ばかり手に入れましたが、雲仙鉄道の線路が左側に見えます。同じような風景でも、よく見ると撮影の場所、アングルなど違っています。雲仙岳の風景を見ると、少しづつ違うことが分かると思います。
雲仙鉄道と関係があることをざっと書くと、大正12年5月5日、愛野~千々石間、温泉軽便鉄道開通。昭和2年3月10日、千々石~’肥前小浜(小浜)間、小浜鉄道開業。昭和13年8月15日全線廃業。この間、昭和9年に雲仙が国立公園に。
ということで、一番上の写真「12.8.11」の日付があり、大正12年でしょうか、廃線前年の昭和12年でしょうか?悩む所です。
下の絵葉書は「7.1.10」の消印があるので、昭和7年。
下は外人さんが使ったものですが、切手が剥がされ日付が分かりません。
こちらは「4.12.?」ですから、昭和4年。珍しく、汽車が煙を吐きながら走っているのが見えます。この絵葉書は以前にも出しました。
下が今回入手した絵葉書。
ネットで、雲仙鉄道の木津~富津の緑のトンネルなどはよく紹介されます。ただ、鉄道が廃止になったから、すぐに道路が舗装されたわけでもなく、富津付近の婆様を捕まえて聞いたら、鉄道が廃止になった後、線路が外され、その下の砂利はそのままで、その上をバスが走り「ガタガタして走っておった」ということでした。
赤い線が線路があった所。右の写真、同じ所を見ると草に覆われていることが分かります。今から40年ほど前だったか、千々石に赴任してきた頃、雲仙鉄道の事も知らずこの道を車で通ろうとしたら、とてもじゃなく引き返した記憶があります。
昨日、撮ってきた写真ですが、赤い線の所、舗装されています。この道は千々石~愛野へ通じている道ですが、断層の下にあるので現在でも大雨、台風が来ると崖崩れがあり通行不可能になることもあります。
この道が舗装されるにあたり、千々石にはメリットがあるものの、愛野にはなんのメリットも無いということで揉めたという話しを聞いたことがありますが、私のごとき下っ端には詳しいことは分かりませんが・・・写真の部分は一度拡張をした覚えもあります。
この道が草に覆われていたということは、若い方は知らないことだと思いますが、一枚の絵はがきが微かながら記録をしていました。チョットした事ですが、一枚の絵はがきに留められた歴史だと思います。廃線が昭和13年ですから、長い間そのままになっていたと推察できます。
さて、最近お土産屋さんに、無いんですね。「絵葉書」。考えれば今やスマホをほとんどの人が持っていて、絵葉書は売れない時代になりました。残念な事ですが。あ~、そういえばお土産の「木刀」もありませんでした。両方とも修学旅行の時買って来たんですが。
★各写真はクリックすると拡大します。
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