「一分銀」の桜の事
「一分銀」です。表と裏。一分銀四枚で一両小判一枚になります。このことは、いずれまとめるつもりです。
裏面の「銀座常是」については→こちらをクリック(大黒常是の項になります)
古銭の事を調べようと思っていたら、下の小冊子を見つけました。普通、一分銀というと一種類だと思うじゃありませんか。ところが、書体の違い、作りの違いによって何種類かあるようで「一朱銀」にいたっては126種類(「一朱銀」収集の手引き:茨城貨幣研究会 八木明男著)もあるそうです。
下の本を読んでいたら、「一分銀の分類方法」が書いてあり、書体の特徴、「定」極印、側面の仕上げの状態を見る方法もあるそうですが、上の一分銀を見ると、周囲に20個の桜が打刻されています。一分銀は作られた時期により「天保」「安政」「明治」の三種類に大別されるそうです(それ以外もあるようですが)。
この桜が一つ逆に打刻(逆桜)されているそうですが、この、位置により天保、安政、明治が分かるそうです。
下の右の図、赤の部分に逆桜があると安政の時代、緑の部分が明治、青の部分が天保だそうです。
「逆桜の位置が表裏とも上二段にあるときは安政一分銀、表の最下段、裏の三段が天保一分銀のゾーンです。ただし、全ての組み合わせが見つかっているわけではありません。」ということだそうです。
下の一分銀、表の下段の右端「逆桜」。裏の下段右から二番目が逆桜。と言うことは「天保一分銀」だと分かります。
表の二段目の左、裏の一段目が逆桜で「安政一分銀」だと分かります。
と言うようなことを考えながら見ていくと、古銭にはまりそうで怖いですね。他にも調べると面白い事があり、追々とご紹介を。
(参考資料・文、図引用「『一分銀』収集の手引き(入門編)定量銀研究会 桜野 鼓音編」より)
« 嵐の後の「橘湾」 | トップページ | ボチボチ「台風」の準備を »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 第7回「えんがわ・一畳のきまぐれ資料館」~雲仙市千々石町(2021.01.19)
- 「nai」さんの自家焙煎のコーヒー~諫早市幸町(2021.01.16)
- 「謎の探検家 菅野力夫」~若林純著(2021.01.13)
- 久しぶりの「週刊ポスト」(2021.01.06)
- 「正月用」マスク(2020.12.30)
「歴史」カテゴリの記事
- ②「一切経の滝」と「稚児落しの滝」~雲仙二つの滝★稚児落しの滝編(2020.11.06)
- ①「一切経の滝」と「稚児落としの滝」~雲仙二つの滝★一切経の滝編(2020.11.04)
- 「先用後利」~志の輔落語VS北日本新聞社(2020.10.19)
- 卵の値段~ああ!またも勘違い・・・(2020.09.30)
- 「島原藩下屋敷」のお隣さん(2020.09.18)
「古文書」カテゴリの記事
- 「剱岳─線の記」★髙橋大輔著(2020.12.13)
- 「一分銀」の桜の事(2020.09.09)
- これが「一文銭(寛永通宝)」なのか(2020.09.02)
- 「江戸の備忘録」★磯田道史著より~「家康の庭訓」「江戸の鉄砲管理」(2020.06.26)
- 「お宝発見?」~庄屋分家屋敷調査(2020.04.29)
コメント