「純、文学」~北野武第一短編集
北野武さんの第一短編集です。北野武はもちろんビートたけしさん。よく見たら、2019年10月20日の発売。田舎まで来るのに時間がかかります。
以前にも数冊の本を出してはいるのですが。今回は「第一短編集」で「純、文学」だそうです。
全部で5篇の短編集。「ホールド・アップ」(「文藝」増刊2019年)「実録小説 ゴルフの悪魔」(「週刊文春」2019年3月28日号、4月4日号、11日号、18日号)「誘拐犯」「粗忽飲み屋」「居酒屋ツァラトゥストラ」(以上、書き下ろし)。
あまり書くと、ネタバレになるのでザックリと・・・
「ホールドアップ」
多分、たけしさんの売れないときの経験なのかな?最後に「みんながオイラを笑わぬ夢を見た。」と書いてあり、たけしさんにも、そんなことがあったのかな、と感じさせます。
「実録小説 ゴルフの悪魔」
本の最後には「この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。」と書いてありますが、初出の題は「実録小説 ゴルフの悪魔」となっているので、多分「実録」でしょう。
登場人物が、「東」(多分、県知事をやってた方でしょう)「松尾伴内」「O橋K泉」「関敬六」「長島茂雄」「所ジョージ」等々。
「O橋K泉」の笑えるセコいゴルフ。「O橋K泉」さんだから、許せる、という事でしょう。人格ですね。「長嶋茂雄」さん、TVなどで、ボケをかました話しがよく出ますが、この小説でもボケをかましています。笑って許せるのは、これも人格ですね。
「誘拐犯」
「相棒7ー11話・越境捜査」ですね。トリックの⚫⚫が⚫⚫のところ、同じですね、なんとなく気になりますが。小説とTVドラマの違いがありますが・・・どちらが面白いのでしょう。
「粗忽飲み屋」
落語の「粗忽長屋」のパロディーだと思ったら、しがない中年の男の飲み屋での会話が主になります。黙読ではなく、実際に言葉に出して読んだ方が面白いかと(酒を飲みながら)。
「居酒屋ツァラトゥストラ」
一番短い物語。酒場での数学の問題から宇宙論まで・・・
と言うことで、多少、イエローカードぎみの表現もありますが、まあ、たけしさんだからですね。真面目な方は1600円も出して、と思うところもあるので、お止めになった方が良いでしょう。
たけしさんファンの方はご一読を。第二短編集はどんな物語が書かれるのか、楽しみに待ちましょう。
もう一つ、この本の題は「純文学」ではなく「純、文学」ですね。どう違うんでしょう?まだまだ、「準文学」の感じを受けました。ノーベル文学賞まで道遠し。
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