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2020年4月15日 (水)

「四面宮ものがたり」

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昨日の長崎新聞。「『四面宮ものがたり』知って」と書いてあり、四面宮といえば、地元の温泉神社の事で、昔の人は今でも「おしめんさん」などと言っている方もいます。ということで、さっそく神社へ行っていただいてきました。

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パンフレットを作った理由として、四面宮の歴史などを紹介し、島原半島や諌早市の地域活性化などにつなげようと、県神社庁が作成をし「(各地の)神社のルーツを知り、郷土愛を育むことにつながれば」ということもあるようです。

なお、最近参拝者の減少、後継者不足の課題もあるということで、観光協会などと連携をし、「御朱印ツアーや島原半島の観光名所を絡めた神社巡りツアーを形にできれば。目指すところは一つのブーム化。神社へ来る人を増やし、地域振興や交流人口の増加を図る上で、パンフレットを最初の一手にしたい」ということだそうです。


「ツアー」「ブーム」「地域振興」「交流人口の増加」などという言葉を聞けば、なんとなく観光名所を売り込むような感じ。「神社」の本質はどうしたのさ?という感じでですが・・・

私、ウォーキングの時、良く神社にお参りをしていますが、心静かにお参りをしているとき、ツアーのお客さんがドットきて「わ~すごいパワースポット」「心が洗われるわ~」「宝くじに当たるようにお参りしよう~」とか横でペチャクチャ騒がれる、とですね・・・


とはいっても、パンフレットを読むと実に分かりやすく紹介してあります。雲仙が山岳信仰で栄えたこと、中国に修行に渡るとき雲仙岳が「日本山」と呼ばれたこと、四面宮の誕生についてなど書かれてあります。


「四面宮ものがたり」が手に入らない方は、「shimengu-jinja.jp」で、あちらこちらをクリックすると、パンフレットがそのまま載っています→こちらをクリック


さて、ひとつ気にかかるのが、「四面信仰は島原半島を中心に広がっていきます。四面宮は、諌早市、雲仙市、島原市、南島原市、そして佐賀県にも次々に建立されていきました」というところで、四面宮は最初、島原半島の現南島原市の有家町、雲仙市の千々石町、吾妻町、諌早市に建立されました。


「大宝元年(701)には温泉神の分身末社として、山田神(吾妻町)、有江神(有家町)、千々石神(千々石町)、伊佐早神(諌早市)に勧請されたという。」(島原半島の歴史★松尾卓治監修)。


「『史籍集覧』『歴代鎮西要略』によれば大宝元年、(701)温泉山、温泉神社の分身末社として千々石、伊佐早(諌早)、山田、有江(有家)の神、四ヵ所勧請とある。」(有家町郷土誌)


とあり、「四面宮縁起」には「一宮東方・・・・二宮南方・・・・三宮西方・・・・四宮者(注:読みは「は」)北方」と言うように、雲仙の四面宮を中心に四つの末社があったことが分かります。「諌早市史」には「・・・・一の宮は千々石、二の宮は山田、三の宮は諌早、四の宮は有家であり、その神殿の方向は正しく各社共にその通りである」との記述があります。


ということで、「四面宮」の最初の四つの神社の場所を明記してほしかったと思います。


さて、神仏分離の関係で「四面宮」が「筑紫国魂神社(つくしくにたまじんじゃ)」に変更されたのが明治三年。島原藩主の業績、出来事を書いた「深溝世紀」には次のように書いてあります。


明治三年の部分。「十四日、神佛の混淆するを判ちてこの号を改む。温泉山四面宮は、筑紫国魂神社と曰い、五社神明宮は、延宝神社と曰い、祇園牛頭天王は八雲神社と曰い、山王社は日枝神社と曰い・・・」というように各神社の名前もかなり変えられており、神社の本来の事を知りたいのなら、昔の名前を調べることが必要になります。


千々石の「温泉神社」の場合には、以前にも紹介しましたが、明治八年の「神社明細調帳」には「・・・本称四面宮祭木仏明治二己巳年旧島原藩除木仏改社号祭日九月十九日」とあり、現在の「温泉神社」は「四面宮」といい、神社に「木仏」が祭ってあり、「神社」に「仏」ですから、神仏混交の神社であったことが分かります。明治二年に仏様が除かれ社号が変えられています。

さて、谷文晁の「日本名山圖」をみていたら「雲仙岳」と書いてありました。この頃は普通「温泉(うんぜん)嶽」と呼んでいたのですが、谷文晁さん「うんぜん」と聞いたので「温泉」と書かずに「雲仙」と書いたのかな?

「雲仙」「温泉」については、以前「温泉(うんぜん)から雲仙へ」で書いたので興味ある方は読んで下さい→こちらをクリック



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◆追記です。

「四面ものがたり」を入手するに当たり、→「こちらをクリック」と書きましたが、「リンク先がでない」というコメントをいただきました。「四面宮会」のホームページが変わっているようで、クリックすると「ページがみつかりませんでした」と出てきますが、右の方に「四面宮ものがたり」とありますから、それをクリックしたら出てきます。

このページの下に「この冊子のダウンローはこちらをクリックください。」とあるので、「クリック」のところをクリックすると、PDF版にて見られます。
もしくは、「四面宮会」で検索するとホームページがあるので、右の方に「四面宮会ホームページオープンしました 現在準備中です」とありますが、かまわずクリックすると「四面宮ホームページオープンしました」のページがあり、下の方に「四面宮ものがたり」とあるので、これをクリックするとみられます。なお、下にの方に「この冊子のダウンロードは・・・」とあるので、クリックすると、同様にPDFにて見られます。


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コメント

あまりの暑さに雲仙に行こうか、と、こちらのブログにお邪魔しました。
雲仙育ちなのですが、歴史に興味がなく、全く知らずに育ちましたが、ずーーっと、地獄でのキリシタン弾圧に疑問を持っていたことに気が付きました。
満明寺の大きな大仏様とか、温泉神社の子ども神輿とか、キリスト教とか、混在している理由がやっとわかりました。

あ、お伝えしたかったのは、四面宮のリンク先が違ってました、ということです。

お邪魔しました。

コメントありがとうございました
リンク先が違っているとか。確認したら、ホームページの様式が変わっているようで、記事の最後に「追記」として書き込んだので、参考にして下さい。

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