「時計塔」があったげな・マジで~長崎市浜町★長崎の古絵葉書④
最近古絵葉書を集めて、「諏訪神社の『靑銅の大鳥居』」「『蛍茶屋』と『一の瀬橋』」「『浦上駅』が『長崎駅』」ということで紹介をしましたが、浜町の絵葉書を見ると何やら時計塔が写っていて、あれ?時計塔があったけ?
ということで、長崎の写真集をあせってみると、下の写真、「ふるさと思い出の写真集 明治大正昭和 長崎」(越中哲也・白石和男共編)に載っていて、ただ、この時計塔については「現在の長崎第一の繁華街浜の町通りで、時計塔が写っているのが珍しい、大売り出しのときには一割引がはやった時期である」との説明で、どこの店屋の時計塔かは書いてありません。
もう一冊の本「アルバム長崎百年 長崎浪漫 写真でしのぶ明治・大正・昭和」(ながさき浪漫会)にも載っていて、横型の写真ですが、風景、歩いている人が同じなので、同じ写真からとったものだと思われます。こちらの説明は「浜の町商店街と思われますが今と比べれば道路が少し狭い感じもします。このころの浜の町の表店(おもてだな)の道路は三間二尺(約六メーター)でした。当時としては勿論、大通りでした。 大正時代」となっているのですが、時計塔については何も触れてありません。
最後に見つけたのが「アルバム長崎百年 華の長崎」(ブライアン・バークガフニ編著)。さすが、ブライアンさん。説明は「浜の町鉄橋方面を臨む。右手は佐々木時計の時計台。左の洋風建築は活動写真常設館『喜楽館』。屋根越しに長崎県庁が見える。」ということで、この時計塔「佐々木時計」の時計塔でした。
で、佐々木時計がどこにあったかというと「長崎浜の町繁盛記」に「明治末期浜の町」ということで「市丸茂の記憶図」というのが載っており、本当は左右に長いのですが、私のスキャナーでは入りきれないので、主な部分だけ載せると(クリックすると拡大します)、緑の所、右から「岡政呉服店(後の岡政デパート)」「長崎警察署」「石丸文行堂」。赤いところ一番右が「佐々木時計店」。このころもう一軒時計屋さんがあったみたいで左の赤の所が「谷口時計店」。
「浜の町繁盛記」には明治の終わりの本通を中心とした主な商店の紹介がしてありますが、時計店として「佐々木時計店 佐々木熊吉 東浜町35」「谷口時計店 谷口三郎 同11」の記載がありました。
昭和10年の図では見当たらず、この頃は店が無かったのではないかと思われます。昭和36年の浜市商店連合会加盟店では時計店として「岡本時計店」と「稲田時計店」が載せてありました。
佐々木時計店の時計塔、残っていれば名物になっていたと思うのですが・・・
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コメント
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岡政は呉服店だったんですね 昭和40年代岡政に行くのが一番の楽しみでした
投稿: | 2020年1月19日 (日) 13時02分
コメントありがとうございます。
岡政、懐かしいですね。屋上の小さな遊園地、よく遊んでいました。
投稿: sugikan | 2020年1月19日 (日) 20時15分