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2019年12月16日 (月)

「浦上駅」が「長崎駅」???~「長崎駅」の変遷

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上の写真は「長崎駅開業110周年」の記念乗車券と共に配られたカバーです。一番後ろに、写真でいえば、一番左になりますが長崎駅の変遷が書いてあり、長崎駅に関係するところだけ抜き出してみます。

明治30年(1897)  7月22日 長与ー長崎間開通。長崎駅(現浦上駅)開業。

明治38年(1905)  4月 5日 浦上ー長崎間開通。現在地にて長崎駅開業。従来の長崎駅は浦上駅に改称。
大正 元年(1912) 10月21日 新駅舎(2代目駅舎)
昭和20年(1945)  8月 9日 原子爆弾投下により駅舎焼失。8月末(仮駅舎完成)まで防空壕等で執務。
昭和24年(1949)  3月 9日 新駅舎(3代目駅舎)完成。三角屋根の異国情緒漂う駅舎に。
昭和63年(1988) 11月22日 長崎駅リニューアル。
平成10年(1998) 11月17日 新駅舎(4代目駅舎)完成。
平成12年(2000)  9月21日 新ビルアミュプラザ長崎グランドオープン。
平成17年(2005)  4月 5日 長崎駅開業100周年。
平成27年(2015)  4月 5日 長崎駅開業110周年。

ということで、このカバーは2015年に発行されたものです。


駅舎の説明として、右のページ、左上から「初代 長崎駅」(この写真は長崎大学附属図書館蔵になっています)その下が、「2代目 長崎駅」、右に行って上が「3代目 長崎駅」、下が「4代目 長崎駅」。


で、「長崎駅」がなぜ「浦上駅」かというと、このころ長崎駅の敷地は海の中でした。下の地図は長崎文献社から刊行された「長崎惣町復元図」。


この地図、昔の地図に、よく見ないと分からないぐらい薄く、現在の地図が重ねて書いてあります。


赤の〇印が「長崎駅」、緑の〇印が「ホテルニュー長崎」。「現長崎駅」は「浦上駅が長崎駅」といっていた頃は、まだ、埋め立て造成の最中でした。


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で、長崎駅に関しては上の写真のほかに下のような写真等があります。

左は「ふるさとの思いで写真集 明治大正昭和 長崎」(越中哲也・白石和男共編★図書刊行社)。説明としては「長崎の鉄道は九州鉄道株式会社の手によって明治三八年四月五日開通し、この駅が長崎駅として現在地に建設された。そして、この駅舎は大正二年(注:大正元年の間違いか?)国鉄の手により改築された。」となっています。


右が、「長崎駅開業88周年記念」のオレンジカード。要するに「米寿」の記念です。


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下は同時に発売された「長崎駅開業88周年記念自由席特急券」。真ん中に「祝 米寿」の文字。右下に説明文で「明治三八四月開業当時の長崎駅」。ということなら、この駅舎が2代目でいいのでは無いのか?一番上の写真にも載せてないのはなぜかと思って調べたら「長崎県事典・産業社会編★長崎文献社」に以下のように書いてありました。

「港湾埋め立て工事が完成した翌明治38年日露戦争に必要な軍需品輸送の円滑化のため臨湾延長線の設置が急がれ現長崎駅所在地に仮駅舎が設けられた。同年四月開業、ここが長崎駅となり従来の長崎駅を浦上駅と改めた。仮庁舎の長崎駅は大正元年十月二十一日、本庁舎(木造二階建て)竣工とともに新庁舎に移転、・・・」ということで、この建物はあくまで「仮庁舎」ということで、カットされていたという事です。でも、なんとなく、この駅舎の写真もったいないナ。


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ということだったのですが、左の写真(長崎大学附属図書館蔵)が初代の駅舎になりますが、もう一枚、右の絵葉書「長崎停舎塲(場)」「Rallway Station at Nagasak」と書いてあります

多分現浦上駅(旧長崎駅)だと思うのですが、同じようでも屋根の違い、煙突の違い、柵の有無など違っており、どうなんでしょう?ただ、右の写真は「明治四十二年」のスタンプが押してあり、このころは「浦上駅」は「長崎駅」から「浦上駅」に改称されていたはずなのですが・・・昔の絵葉書にスタンプを押したということも考えられるのですが、これについては謎でした。


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各写真、ボケていますが、クリックするとはっきり見えます。


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