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2019年9月 1日 (日)

「三体」~劉慈欣著

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中国人によるSF小説です。アジア圏初のヒューゴー賞長編に輝いています。スケールがデッカくて面白い小説です。

中国小説というと、「三国志」「水滸伝」「西遊記」等々があり、これも面白く10巻ばかりの本、一気読みをしました。


さて、中国のSF小説というとなんとなく?という気がするのですが、考えれば、西欧人から見ると日本人のSF小説?ということになるのでしょうが。


この小説、文化大革命から始まり、謎の巨大パラボラアンテナのある施設、VRゲームの「三体」、世界的な科学者の相次ぐ自殺、人類に絶望している団体「フロンティア」、そして「三体」とは、ということなのですが、最初は話が繋がらないものの、筆力があるので引き込まれて読むことができます。中頃からこの関係が明かされてきますが、意外や意外です。


科学的な説明がありますが、私、文系なのでよく分かりませんが、ここは、小説にリアリティを付けるものだと割り切って、「なるほどね~」と頷きながら読めば、なんとなく分かったような気がするので、科学に弱い方もこの手で・・・・


さて、筋立てをご紹介すれば読むときに興味をそぐので(というより、面倒くさいので)書きませんが、目次を読んだとき、あ!これいけるな、と思ったので、目次だけの紹介にします。


第一部 沈黙の春

 1 狂乱の時代 一九八六年、中国
 2 沈黙の春 二年後、大興安嶺
 3 紅岸(一)
第2部 三体
 4〈科学境界〉 四十年後
 5 科学を殺す
 6 射撃手と農場主
 7 三体 周の文王と長い夜
 8 葉文潔
 9 宇宙の輝き
 10 史強
 11 三体 墨子、烈火
 12 江岸(二)
 13 江岸(三)
 14 江岸(四)
 15 三体 コペルニクス、宇宙ラグビー、三太陽の日
 16 三体問題
 17 三体 ニュートン、ジョン・フォン・ノイマン、始皇帝、三恒星直列
 18 オフ会
 19 三体 アインシュタイン、単振り子、大断裂
 20 遠征
第3部
 21 地球反乱軍
 22 江岸(五)
 23 江岸(六)
 24 反乱
 25 雷志成、楊衛寧の死
 26 誰も懺悔しない
 27 エヴァンス
 28 第二江岸基地
 29 地球三体運動
 30 二つの陽子
 31 古箏作戦
 32 監視員
 33 智子(ソフォン)
 34 虫けら
 35 遺跡

コペルニクスとか、始皇帝とか、アインシュタインとか目次を読むだけでも、なんとなく読みたくなるでしょう(^_^)v。


最後は地球危機一髪なのですが、この本は3部作になっており、次作が2020年に刊行予定で、早く読みたいものです。なお、訳者の大森望さんのあとがきもなかなかの読み物です。


中国人のSFだからあまり売れてないだろうと思っていたら、いつもの田舎の本屋さんに平積みになっていて、意外と売れているんですね。




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