「天を射る★原作・西萩弓枝:漫画・飛松良輔」~三十三間堂通し矢
先々週号より「ビッグコミック・スピリッツ」に連載になった「天を射る」。
主人公は星野勘左衛門。で、「通し矢は、”江戸時代のオリンピック”」と説明してあれば、三十三間堂の通し矢しのこと。
以前、下の平田弘史著「弓道士魂」を紹介しましたが、これも主人公は星野勘左衛門。
ということは、同じような物語になりますが「天を射る」はまだ2回目。今後どう展開するかはまだ分かりませんが、楽しみです。
余談ながら、下の平田弘史氏の漫画の方、装幀をみたら、大友克洋氏でした。
三十三間堂には行ったことが無いので、古い絵はがきです。
この端から端まで矢を通します。長さ約121m。この距離を通すのはそう難しいことで無く、正月にも女性の方が和服で競技をしているTV放送がありました。
江戸時代の通し矢はこの縁側でするもので、上には庇があり、矢を遠く飛ばそうと思うと上を向ける必要があり、上に向けすぎると庇に当たってしまいます。
三十三間を通そうと思えば、かなりの強弓が必要になります。
記録によると、最初通したのが51本、各藩がこぞって挑戦しますが、最後に残ったのが尾張藩と紀州藩。最終的には紀州藩の和佐大八郎。射た矢が13,053本、そのうち8,133本を通しています。一昼夜、24時間をかけます。
13,053本を射るとなると、費用は莫大なものになり、失敗すると藩の名折れにもなり、切腹する者もあります。「江戸のオリンピック」などと、のん気なものではありません。
下は、Wikipediaから拝借した図ですが、いかに、ものものしく行われたかが分かると思います。
(浮繪和國景跡京都三拾三軒堂之図 画:哥川豊春)
三十三間堂の通し矢の詳しくはWikipediaをご覧下さい→こちらをクリック
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