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2018年5月18日 (金)

「歴史に学ぶとは」~加来耕三著

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「神仏分離」、「廃藩置県」。この二つは分かったようで、分からないことがあり、ちょうど古本屋さんに置いてあったので買ってきました。

目次を見ると、「津波という語について」「松倉重政と島原の乱」「おかげ踊りの流行」とか興味を引くような文字が目に入って、その中に、「加来耕三」という名前があり、以前にも紹介したとおり、加来氏の講演会を聞きに行って、なかなか興味深い話だったので、何が書いてあるか読んで見ました。


この文章は連載物らしく、「歴史学講座(初級編)第3回 〔第一章〕 歴史に学ぶこと(その二)」となっており、最初に作家が講演会をやると良くない、ということが書いてあり、氏の恩師から、「あんまり講演を引き受けていると、そのうち書くのが億劫になるよ」と言われたそうです。

考えれば、講演はネタが一つあれば、昨日は福岡、今日は長崎、明日は京都と同じ講演をすれば、何を喋るか考えなくてもよく、一回の講演料は、コンビニのアルバイト料、一時間何百円とは違い、二時間くらい喋って数十万円でしょう、多分。

書くのは、特に歴史物は、調べるのに古文書を読んだり、図書館に調べに行ったりで、大変です。

で、講演会に行ったとき、「私は学生時代、歴史が苦手だったのですが」という言葉をよく聞かされるという事だそうです。

生徒、学生の時に歴史嫌いになる理由として、「学校教育における『歴史』は、極端にいえば、年号や人物名を暗記する~その一見厳しくみえて、その実、内容のない微温的ないい加減さが、歴史を学ぶことを面白くなくしてしまったのではないか。」と説明してますが、まったくその通り。私は苦手というより、大嫌いで、歴史の時間はお昼寝の時間にあてていました。

大人になれば、「『歴史好き』な経営者やビジネスマンと称される方の多くは”経営””戦略””戦術”といった色眼鏡を通してでなければ歴史を繙(ひもと)けていないのではあるまいか。」と書いていますが、確かに、歴史物には”合戦の経営戦略””人の動かし方”という事を書いた物が多いですね。

「西郷隆盛やあるいは大久保利通といったスケールの大きな人材を獲得するには、企業はどうすればよいのでしょうか?」と質問されたそうですが。

「西郷には幕末随一と謳われた、名君の島津斉彬という名伯楽があり、大久保はその西郷の盟友であった。これら時代屈指の先見性をもつ人物が、現在の一流企業に、はたして、面接官として存在するのであろうか。」「いくら歴史に学び、人材育成に気を配っても、幕末ですら学問が苦手であった西郷や大久保が、今日の学歴社会、一流大学指向の企業指向の企業風土になじめるものではあるまい。」と書き、大正中期に金子雪斎が述べた言葉を引用しています。

「もし維新前が今日であったら、大西郷は晩学で中学校卒業で中学卒業後力士志願で出羽の海の弟子となり、吉田松陰は大学生で思想問題をかじり、青い顔をして下宿の隅でくすぶり、木戸孝允は早稲田を卒業して満鉄の下級社員となり、藤田東湖は議員選挙で小山田信義と争い、大久保利通は法政大学でも卒業して、床波竹次郎にすがり内務省の属官になったかもしれない」(渡辺竜策『大陸浪人』)。

と書いていますが、西郷さんが相撲取りですか。でも、似合うかも、ですね。名横綱になったかな?

最後に加来氏は、「所詮、住んでいる世界が違うのである。それを同一視するところに、歴史に学ぼうとする者のレベルがあらわれているといってよい。」と結んでいます。

「時代が人を生み、人が歴史を作る。」ですか。



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