「一汁一菜でよいという提案★土井善晴著」~料理、思いつくまま

この本を買う予定では無かったのですが、ペラッとめくったところに、「家庭料理はおいしくなくてもいい」という言葉が目に入って、思わず買ってきました。
以前、「粗食」という言葉がはやりました。「粗食」は、どんなにうまくても、心がこもっていなくては、たんなる、「食べ物」。この本に書いてあるのは、「素食」、「質素」だけど心がこもった、「一汁一菜」について書いてあります。エッセイと、特に「一汁」についての作り方が書いてあります。
私たち、終戦後すぐ生まれた者はカロリーを取れば良いと言うような感じで食事をとり、現在はカロリーを取り過ぎるなと医者からいわれ、減量に励んでおりますが。
奥様方は、毎日、何を作ろうか、おいしいものを、と頭を痛めていると思いますが、「よく母親の作る料理を『家族はなにも言ってくれない』と言いますが、それはすでに普通においしいと言っていることなのです。なんの違和感もない、安心している姿だとおもいます」、と書いてあれば、何となく、心が楽になりますね。献立は、「一汁一菜」ですむなら、なお楽になります。
「一汁一菜」というと、「ご飯を中心として汁(みそしる)と菜(おかず)をそれぞれ一品をあわせた食事の型です。ただし、おかずは昔の庶民の暮らしではつかないことも多く、実際には『味噌汁』『ご飯』『漬物』(=汁飯香)だけで一汁一菜の型を担っていました。」ということです。
ご飯をおいしく炊くのは当たり前ですが、味噌汁については、以前「食育」の講演会で、「本当の味噌汁は、突き立てた箸が倒れないように、具を沢山入れること」と言われたことがありますが、この本の味噌汁の写真を見ると具だくさんです。
「『具』は何を入れても結構です。畑の野菜といわれる豆腐や油揚は大豆食品。ベーコンやハム、卵はタンパク質や脂資。野菜、きのこ、海藻は体調を整えるビタミンや食物繊維。・・・」と、まあ、なんでもありという感じで書いてあり、ベーコン入りの味噌汁は食べたことがないので、カミサンはまだ行方不明で、一人なので作ってみました。
ベーコン、人参、じゃがいも、しいたけ、白菜(これは始めから入れると、クタクタになるので、味噌を溶かす少し前に入れてください)。あとから、冷蔵庫をみると、タマネギとサツマイモが入っていて、残念。味噌は吾妻の添加物まったく無しのもの。私の義姉のところは、今でも自分の家で作っています。
で、注意をするのは、アクを取ること、私の料理の先生も、「料理はアク(悪)との戦いです!アクなき戦いです!」と言っていましたが、土井氏も、「和食の調理は濁りを嫌って、きれに澄むことが大事です。物事がうまくいけば『すみ(澄み)ました』といい、うまくいかなければ『すみ(澄み)ません』と謝ります。・・・」ということで、アクはこまめに取りましょう。とらなかったら、汁が濁り、味に雑味が混じります。


と言うことで、具だくさんの一汁ができあがりで、これにご飯と香のものをつけて、夕の晩ご飯。おいしゅうございました。なお、体がいつもより軽い感じでした。
なお、お一人ご飯の時は食卓に並べるより、お盆を使った方が良いと言うことで使ってみたら、食卓は汚れないし、いっぺんに持ち運びできるし、便利でした。

上の写真の「箸」ですね。私のが見当たらないので、カミサンのを使いましたが、ご覧の通り長さが違っています。ストレスが溜まって、かじっているのかな?悪いのは私ですが。
なお、この本、短い文で、いろいろなことが書いてありますので、暇なときに少しずつ読まれた方が良いかと思います。急いで読む本ではありません。食に関して考えながら読む本です。
なお、著者の土井善晴氏のおとうさんは、料理研究家の土井勝さんで、NHKの「今日の料理」に出演され、いつもニコニコと独特のしゃべりで良く見ていました。
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