「ペコロスの母の忘れもの」~岡野雄一著

今日は、朝から墓掃除に行って、帰りがけ本屋さんに寄ったら、奇しくも、「ペコロス」さんの本が置いてあり、発行日が2018年1月30日なんですが・・・・
また、泣くなと思いながらも買いましたが、予定通り泣きながら読みました。主な登場人物はペコロスさん、ペコロスのお母さん、お父さんですが、ペコロスさんは昭和25年、長崎生まれですから、私とほぼ同じで、長崎のその頃の雰囲気もよく分かります。特に、原爆の被害の事には。
例によって、過去の思い出、現在のこと、お父さん、お母さんの死後のことなど、思い出というか、妄想というかペコロスさんの頭の中をよぎって行きます。
といっても、暗い話では無く、涙無くては笑えない話ばかりです。
「世の中の役に立たない人は、居なくなった方が経済的で世のためという昨今の空気、命の豊かな贈り物を受け取らない空気には、ただただ、もったいなぁと思う」
ペコロスさんのお父さんは、短歌を作っていたそうですが、「わが歌をしるす手帳の片隅に吾(わ)れを励ます妻の文字あり」という歌があったそうですが、「妻の文字」は、「生きとかんば、生きかんば」と書かれてあったそうです。
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