「千々石福石様」~昔の風景

絵はがきなので、はっきりした年代は分かりませんが、大正~昭和初期だと思います。
場所は、いつも取り上げている千々石海岸の福石様です。昔、大津波がきたとき地蔵様が海中に身を投じ、潮が引いたということで、岩の上に祀って福石様と称したそうです。
で、上の写真にはお地蔵様が写って無いんですね、二つ考えられ、この頃にはまだ無かった。または、大正11年12月8日に「肥前国千々石灘地震」が起こったときに落っこち、後で引き揚げられたのかもしれません。
あと、岩の間に船が写っていますが、昔、長崎から小浜に湯治に来るとき、長崎からは陸路がまだ不便で、長崎から峠を越え、茂木から船に乗り、小浜の「石合(いしあい)」まで来たそうですから、多分、その船だと思います。
下の写真は現代の写真ですが、福石様の向こうに写っているのは漁港です。
昔はこの浜は伝馬船が一杯でしたが、今は一隻もいません。もっとも、伝馬船は現在はまったくなく、船は漁港に繋がれています。あと、上の写真では福石までの道がまだ作ってありません。しめ縄もありません。
現代は、防波堤とかテトラポットだらけで、安全のためでしょうが、昔の方がなんとなく活気があるようで、いいですね。

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