「昭和の男」~半藤一利・阿川佐和子著
最近は敬語の安売りがあるみたいで、ネットを見ていると、「『~させていただく』って使っていいの?敬語の専門家に聞きました、元は身分的な違いがない相手向け?」っていうのがありまして、就活をされている方、ヘタな敬語を使うと面接官の心証を害しますから、チェックしてみてください。
阿川佐和子さんは皆さんご存知だと思いまが、結婚をされるとか。私、ファンで話を聞いたときは、涙を流したものでした。あとは有働由美子アナウンサーに縋りつくばかりですが・・・
半藤一利氏は、阿川弘之氏の担当編集者でもあったらしく、文藝春秋の編集長を務め、「夏目先生ぞな、もし」、「昭和史1926-1945」、「決定版、日本の一番長い日」等を書いています。
現在、「とんでもございません」という言葉が流行っているようですが、阿川佐和子さんが、電話で、「とんでもございません」と答えたところ、阿川弘之氏が飛んできて、「とんでもございませんという日本語はございません!」と言われたそうです。
半藤氏も、これを言われたらしく、「とんでもないことでございますなら言うけど、とんでもございませんなんていう日本語がどこにあるんですか!」と言われたそうです。
本の題は「昭和の男」になっていますが、半藤氏が選んだ人が。「鈴木貫太郎(元首相)」、「今村均(元陸軍大将)」、「松本清張(作家)」、「半藤末松(半藤一利氏の父)」。
阿川佐和子さんが選んだのが、「ウィリアム・メレ・ヴォーリズ(建設家)」、「植木等(歌手・俳優)」、「小倉昌夫(元ヤマト運輸会長)」、「阿川弘之(父)」。
「鈴木貫太郎氏」は慶應3年生まれ。、「ウィリアム・メレ・ヴォーリズ氏」は明治13年生まれ。「今村均氏」は明治19年生まれ。「植木等氏」は昭和元年生まれ。「松本清張氏」は明治42年生まれ。「小林昌男氏」は大正13年生まれ。「阿川弘之氏」は大正9年生まれ。
というこは、「植木等氏」以外は昭和生まれではありません。が、それぞれに活躍した時代が、「昭和」なので、「昭和の男」と題をつけたのでしょう。
さて、私は純戦後生まれですが、昭和生まれも、戦前、戦中、戦後生まれとあり、見ているとそれぞれ特徴があります。
五木寛之さんだったか野坂昭如さんだったか次のように述べていました、戦中派にも二通りあり、「引揚者」派と「焼け跡」派。
「引揚者」派はとにかく、追われて、遅れては命を取られますから、持っているものはすべて捨てていく。「焼け跡」派は、何でも良いから売るものを持ってないと飢え死にする。ですから、ガラクタでもなんでもため込んでおく。ここの所、五木寛之さん(引揚派)と野坂昭如さん(焼け跡派)の小説を読んでいただくと良くわかると思います。
この本を読むと、各自の信念を持った生き方が良く分かります。私のような純戦後生まれはダメですね。
夜の芍薬男ばかりが衰えて 鈴木六林男
さて、平成の男はどうなるんでしょう・・・・・・・?
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