「プリニウス」ヤマザキマリ★とり・みき著~気になるマンガ
作者は、ヤマザキマリさんと、とり・みきさん。ヤマザキマリさんがネームと人物画、とり・みきさんが仕上げと背景を書いたそうです。原作者+漫画家ではなく、漫画家+漫画家ですが「2人で描いたら10倍大変になった」そうです。
ヤマザキマリさんは、ご存じのように「テルマエ・ロマエ」を描いて、ヒットし、映画にまでなりました。これ、読んで笑い転げてしまいましたが、某日、本屋さんに行くと、この「プリニウス」が出ておりました、ついつい手が出て・・・・・ついでに、「プリニウス完全ガイド」まで置いてあったので・・・・
「プリニウス」というと、ご存じない方が多いと思います。私も知りませんでしたが・・・・説明によると、いや、すごい人物ですね。
完全ガイドから引用すると、「われらが主人公、プルニウスは紀元23年頃生まれの古代ローマ人。軍人(注:艦隊の司令長官)であるが、博物学者として名高い。・・・・膨大な著書があったとされるが、今日まで残っているのは『博物誌』だけ。しかし、紀元79年のウェスウィウス火山の大爆発を観察しながら息絶えるという、劇的な最期が記録に残されたため、歴史に名を残した。・・・・『博物誌』は、伝聞から書物の引用など、ありとあらゆるホントとウソが膨大に集成されている天下の奇書で、シェークスピアや澁澤龍彦なども愛読者だった。どこか、南方熊楠を思わせる。・・・・
この、「火山の大爆発を観察しながら・・・・」というのが、すごい。究極の観察者ですね。
「神学者のフェレキュデスはしらみに全身喰い荒らされて死んだし、知り合いのレピドゥスなんぞ足の親指を部屋の敷居にぶっつけただけでぽっくり逝った」、「調べてみると水を湛えた池 人間の体でも火が噴出するという記録が残っている 頭からいきなり火がひらめき出した者もいる」、と科学が今のように発達してなかったので、少し変なことも言いますが。
学識豊富、地震がこようが、火山が爆発しようが、ゆうゆうと食事をして、風呂に入ってと、実に愛すべき人物です。ネロ、ネロの愛人ポッパエア、セネカなども出てきます。
この本を読んで、「博物誌」を読んでみようとは思ったのですが、かなり膨大な量みたいなのでやめました。マンガの方はまだ続きますので、第5巻が待たれるところです。
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