「子どもと声に出して読みたい『実語教』~齋藤孝著」&「寺子屋」&「寺子屋の月謝」
山高きが故に貴からず
(やまたかきがゆえにたっとからず)
樹有るを以て貴しとす
(きあるをもってたっとしとす)
玉磨かざれば光なし 光なきを石瓦とす。
(たまみがかざればひかりなし ひかりなりなきをいしかわらとす)
人学ばざれば智無し 智なきを愚人とす
(ひとまなばざればちなし ちなきをぐじんとす)
など、なんとなく知っている方もいるかと思いますが、漢文、古文の時間は、お昼寝の時間で、知らなかったのですが、この言葉「実語教」という本に収められているという事で、難しいのはいやなので、「子どもと声に出して読みたい『実語教』」なるものを買ってみました。なんといいますか、声に出してみると調子良く読めますね。
人肥えたるが故に貴からず
智あるを以て貴しとす
昔は、お金持ちは良いものをたべて、ふくよかな人が、もてたのでしょうが、今や太っていると、メタボ。時代の移り変わりを感じますが、「智あるを以て貴しとす」はわかりますね。これ原文は
山高故不貴 以有樹為貴
玉不磨無光 無光為石瓦
人不学無智 無智為愚人
人肥故不貴 以有智為貴
となるのですが、これ、読めませんね。勉強した方は別として。
この、「実語教」、弘法大師作と言われていますが、違うらしく、平安時代に作られ、鎌倉時代に広まって、江戸時代に寺子屋の教科書の一つになったそうです。
ですから、上の原文がスラスラ読めない方は、当時の子ども並みのオツムだといえます。
よく、時代劇で寺子屋風景がでてきますが、どうも、全部が全部あのように整然としたものではないらしく、「ウィキペディア」で調べてみると、こんな絵が載っていて、なんとなく、学級崩壊状態。
今、「古文書はこんなに面白い~油井宏子著」で、お勉強をしていますが、舞台は寺子屋で、寺子屋でのきまりを材料にしていますが、例えば「ひとつ、毎晩自分の家に帰ってから、その日仕上げた書物の復習をしなさい」、「ひとつ、いろいろな悪口を言ったり、流行している小唄などを大声で歌ったりするようなことは、絶対に慎まなければならない」、「ひとつ、寺子屋に来るときには、金貨銀貨はもちろんのこと、一文も持ってきてはいけない。小刀や釣針などの殺生に使う道具も、持参してはならない」など書いてあり、昔も今も子どもは変わらないな、と思うものでした。
以下は「古文書はこんなに面白い」のコラム欄からの引用ですが、寺子屋の意味は、「教養がある僧侶のところに読み書きを学びにいく者を『寺子』、その寺を『寺子屋』と呼んだためです。」だそうです。で、江戸時代の師匠は「僧侶に限らず、上層農民、下級武士、医者、神官など多様で、女師匠も数多くいました。」という事です。
さて、時代劇に出てくる寺子屋は、都市部の場面が多く、それなら農村部は貧しく、行かれなかったかというと「・・・銭で納めるとは限らず、農村部では農作物が多かったようです。同じ寺子屋に通っていても、謝儀を月々納めている家もあれば、収穫期に渡す家、たまにしか渡せない家・・・と納入額も納入時期もさまざまでした。
このため、かなり経済的に苦しい層からの就学も可能で、江戸時代の庶民の識字率はおそらく同時代の世界のトップクラスだったと思います。」
ですから、上の原文がスラスラ読めない方は、当時の子ども並みのオツムだといえます。
よく、時代劇で寺子屋風景がでてきますが、どうも、全部が全部あのように整然としたものではないらしく、「ウィキペディア」で調べてみると、こんな絵が載っていて、なんとなく、学級崩壊状態。
今、「古文書はこんなに面白い~油井宏子著」で、お勉強をしていますが、舞台は寺子屋で、寺子屋でのきまりを材料にしていますが、例えば「ひとつ、毎晩自分の家に帰ってから、その日仕上げた書物の復習をしなさい」、「ひとつ、いろいろな悪口を言ったり、流行している小唄などを大声で歌ったりするようなことは、絶対に慎まなければならない」、「ひとつ、寺子屋に来るときには、金貨銀貨はもちろんのこと、一文も持ってきてはいけない。小刀や釣針などの殺生に使う道具も、持参してはならない」など書いてあり、昔も今も子どもは変わらないな、と思うものでした。
以下は「古文書はこんなに面白い」のコラム欄からの引用ですが、寺子屋の意味は、「教養がある僧侶のところに読み書きを学びにいく者を『寺子』、その寺を『寺子屋』と呼んだためです。」だそうです。で、江戸時代の師匠は「僧侶に限らず、上層農民、下級武士、医者、神官など多様で、女師匠も数多くいました。」という事です。
さて、時代劇に出てくる寺子屋は、都市部の場面が多く、それなら農村部は貧しく、行かれなかったかというと「・・・銭で納めるとは限らず、農村部では農作物が多かったようです。同じ寺子屋に通っていても、謝儀を月々納めている家もあれば、収穫期に渡す家、たまにしか渡せない家・・・と納入額も納入時期もさまざまでした。
このため、かなり経済的に苦しい層からの就学も可能で、江戸時代の庶民の識字率はおそらく同時代の世界のトップクラスだったと思います。」
江戸末期から、明治にかけて日本に来た外人が、日本人の読み書き、教養に対し、驚いていた事は、各種の本でみられるところです。
現在、日本人の学力低下が言われている中、皆さんも初心にかえって「実語教」を読んでみましょう。黙読でなく、音読で!大きな声で読んだら、意外と気持ちよく、ストレス発散ができました。
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