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2016年7月12日 (火)

「仁義なきキリスト教史」~架神恭介著

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「おやっさん(エリ)・・・・おやっさん(エリ)・・・なんでワシを見捨てたんじゃあ(レマ・サバクタニ)!」

小説の出だしですが、イエス・キリストが磔になる場面です。「おやっさん」とは、世界を作った「神ヤハウェ」です。

この小説は、キリスト教史における、弟子の葛藤、争い、キリスト教が関係する争いの歴史を、やくざ小説に見立てたもので、例えば

「よう、シモン兄ィ、聞いちょるかの、イエスの兄貴の話」
「おう、聞いちょる。どえれえことしちょるようじゃの」
ガラリア湖畔ー。ここに漁を営む二人の若者の姿があった。兄の名をシモンといい、弟をアンドレアスという。シモンはのちのユダヤ組系ナザレ組組長。アンドレアスは同若衆である。

とまあ、真面目に聖書を読んでいる方には、ぶっ飛ぶような書き方です。実はわたくし、イエス・キリストが神だと思っていたのですが。「イエスはユダヤ人である。イエス・キリストとは姓名ではなく、キリストであるところのイエスさん、という意味でである。」
「キリストというのはやはり極道用語であり、メシアと同義である。ヘブライ語で言うメシアが、ギリシャ語ではキリストとなる。意味は『油を塗られた者』であり、かってはヤハウェ大親分が下の者に権力を与える際に、その者の頭に油を塗るように指示したことに由来する。」など、押さえる所はきちんと書いてあります。

内容は、「やくざイエス」、「やくざイエスの死」、「初期やくざ教会」、「パウロー極道の伝道師たち」、「ローマ帝国に忍び寄るやくざの影」、「実録・叙任権やくざ闘争」、「極道ルターの宗教改革」、「インタビュー・ウィズ・やくざ」と各章分かれていますが、各章に解説があり、「新約聖書」についても、成り立ちが解説してあり

パウロファンのマルキオンが、あちらこちらに散らばっていたパウロの書簡を集め、これに「ルカ福音書」をくっつけて「新約聖書のようなもの」をつくり、これに対し、マルキオンは旧約聖書を否定していたため、正統派から異端とされてしまい、「マルキオンが正典を作ったことで、正統派も正典を作る必要性に駆られたのだが、マルキオンのものをそのまま使うわけにもいかない。そこで他に色々とくっつけいき、時間をかけて出来上がったのが今の新約聖書である。」などの説明もきちんとしてあります。

「あとがき」に著者が書いているように、「キリスト教の歴史というものは、追っていてあまり楽しいものではない。陰々滅々とした気分に陥る。そもそも聖書からして旧約聖書は排他的、暴力的な色合いが強く、新約聖書は内輪揉めと罵倒に満ちている。それ以降の歴史を見ても、表面的に現れる事項は暴力や派閥抗争ばかりであり、まるで聖的(セイクリッド)な雰囲気はない。」という事で、「本書ではそういったキリスト教の俗的な側面を強調するため『やくざ』という見立てを用いた。」との事です。


カノッサの屈辱、第4回の十字軍の話なども面白く、学校でこんなに教えてくれるなら、もっと勉強したのになと思う内容でした。プロテスタントを作ったルターの話なども面白く、ルターにこんな一面もあったのかと思う話しでした。

あくまで、史実を踏まえながらのエンタメ小説ですが、キリスト教史について大体の事を知りたい方は、是非、読んでつかわっさい、と言うような小説でした。






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コメント

はじめまして。
時々、ブログを読ませていただいてます。
実は、千々石の小学校に非常勤講師として4月から働き始め、まさかまさかの3年生の社会を受けもつことになり、地域学習なので、千々石のことを知らないことには。。。手当たり次第『千々石』を検索すると、いつもこちらのブログに行きつくわけで。。。参考にさせていただいてます。m(__)m
以前のブログにあった棚田展望台や水力発電所の見学にも行ってきました。
2学期は工場見学に行く予定ですが、雲仙市の中でお薦めの場所がありましたら、教えていただきたく、勝手に相談メールを送らせてもらいます。
今考えてるところでは、愛野か千々石のカステラ屋さんときのこ屋さん、醤油屋さんはどうかなと。。。
醤油屋さん、昔は見学させてもらっていたらしいのですが、最近は食品衛生の関係で無理かもという噂で。。。夏休みに入ったら電話して聞いてみようと思ってますが。。。
あと、ところてん屋さんはどこあたりにあるんですか?
いっそお会いしていろいろうかがいたいくらいです。

コメントありがとうございます。

工場見学というと、かなり限定されると思います、学校教育関係なので、役所のマイクロバスが使えるという事で。

小浜方面からいうと、近頃、温泉のお湯を使った発電関係。小浜の埋め立て地にあります。センペイ屋さん。
千々石では、飯岳付近の製麺屋さん。カステラ工場は「工場見学」の看板があるのでOKでしょう。少しひねったところでは、ひまわりTVさん。くらいかな、以前は縫製工場、電気関係の工場もあったのですが。
愛野は、農協の選果場があります。カステラの和泉屋さんは新工場ができたばかりで、交渉しだいかな?
グリーンロードで、農協のカントリー、きのこ屋さんは年に一回見学会をしているので多分OKかとは思います。自然の家の入口にもきのこ屋さんはあります。
吾妻の永田鉄工所だったかな、確か木材センターもあったかな。平田石材さん。墓が主ですが、ほかに面白いものも作っています。道沿いで、すぐに下見ができます。
海岸沿いに、清水かまぼこ屋さん。大体思いついたところです。

ところてん屋さんは、第一小学校の横断歩道を渡って、醤油屋さんと美容院さんの間の道を行って50メートルくらいのところで、小学校あたりで聞けばわかると思います。

以上、思いつくままです m(_ _)m

ありがとうございました。

ところてん屋さん、早速行ってきました。
湧水が涼を運んで来て、とっても素敵なところでした。看板娘さん(?)がお店の雰囲気とマッチしていて、昔懐かしい感じで、幸せな気持ちになりました。

学校では、2人の3年生が、1学期の学習の終わりに、「みんなのまちはどんな町でしたか?」と質問したところ、雲仙市や千々石町のことを「いいところがたくさんある町」「もっと知りたい」と答えてくれました。私も知らない場所がいっぱいあったので、この機会にいろいろr勉強させてもらってよかったです。

どうでもいいことですが、私、人生半世紀も生きてきて、知らないことだらけなのです。
いろいろあって小学校に勤めるのも二十余年ぶりで、こんなはずじゃなかった・・・の毎日で、四苦八苦しております。
又何かあったら、ご相談させていただきます。(^^♪ 


お役にたてたら、うれしい限りです。

町内のことを知らない方が多く、「温泉神社は、昔、温泉が湧いてたんだろう」と真顔で話している方などがあり、故郷のことを知るのは大切な事だと思うのですが・・・特に小さい時から。

私も、退職をし、あちらこちらブラブラしながら、多少いろいろなことを知りかけたところです。人間の生き方もですが・・・・少し遅すぎましたが。

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