「青い目の人形 リトル・メリー」㊗!島原市文化財指定記念ほのぼのセレモニー~長崎県島原市 【付録】森山の桜の通り抜け
毎年書いていますが、日米親善人形の春のイベントです。
昭和初期、日米関係が悪化していくなか、親日家の宣教師シドニー・ギューリック
氏が全米の少年団体などに呼びかけ、12,700体の人形を、昭和2年に日本に
送り、ギューリック氏と志を同じにする渋沢栄一氏が日本側で受け入れ、全国の
幼稚園、小学校に配分されます。各地では盛大な歓迎式が行われたそうです。
これに対し、日本側からも、子ども達に一銭募金を募り、58体の市松人形が送
られます。長崎では「長崎瓊子」が送られています。
日米戦争に突入し、敵性人形だと言うことで、廃棄されますが、右の人形「リト
ル・メリー」は、洋服も脱がされ、新聞紙に包まれ、島原第一小学校の雛人形の
箱の中に入れられ、数十年忘れられていたそうです。
左の人形が、「エレン・C」。平戸の幼稚園に寄贈されたものだそうすが、二人
の先生が、「人形には罪はない、何とか守ってあげたい」、と物置に隠されていた
ものだそうです。
島原第一小学校の沿革にも
赤線の所、五月十八日にアメリカの人形式典の事と、十月十一日アメリカ人形の
答礼として日本人形をアメリカに送るため、送別式が行われたことが書いてあり
ます。
で、このたび、「リトル・メリー」が「島原市指定文化財」になり、「住民票」も交付さ
れ、「島原市文化財指定記念ほのぼのセレモニー」が開催。
住民票を見たら、生年月日が「昭和2年5月18日」。という事は・・・女性の歳は
言わない事にしておきましょう。世帯主は「リトル・メリー」になっていました。
お人形さんを前に、有明少年少女合唱団と、島原半島国際交流クラブの皆さん
の演奏があり、「ほのぼの」としたセレモニーでした。
さて、このあと、「皿山人形浄瑠璃」が別会場で開催され、そちらにも寄って見ま
した。
皿山人形浄瑠璃の歴史は深く、享保17年(1732)の「享保の飢饉」の際、飢え
をしのぐため、皿山地区の人が人形浄瑠璃を思い立ち、大村藩各地を巡業して
回ったのが始めだとされているそうです。
戦時中一時中断され、戦後、保存会を結成。昭和29年に「長崎県無形民俗文化
財指定」。一昨年文化庁から、「平成26年度 地域文化功労者表彰ー文化財部
門」に表彰をされたそうです。なお、この間、後継者等の問題もあったそうです。
人形一体で700万円ばかりするそうです。
最初に、「有明童話会くすのき」による、昔話。着ているは着物は、有明で作られ
ている有明木綿だそうです。
右は、三味線の方と太夫さん。声を振り絞ってすごい迫力でした。
演目は、最初がおめでたい「寿式三番叟」。メインが「伽羅千代萩 政岡忠義の段
(めいぼくせんだいはぎ まさおかただよしのだん)」。伊達騒動を題材にしたもの
らしいのですが、解説が最初にあったので、分かりやすく、なかなか面白いもの
終わってから、人形の説明、触りたい人は触ってみて、と言われても700万と聞
いては、触れませんでした。
最近、何となくきな臭い日本、「リトル・メリー」では、平和の大切さを学び、「皿山
人形浄瑠璃」では日本伝統文化の大切さを学び、有意義な一日でした。チョット、
調子が悪かったけど、無理して見に来たかいがありました。
【付録】
帰りがけ、少し通りまわりして、森山の桜の通り抜けを見てきましたが、もう少しと
いったところか?今週一杯が見ごろでしょう。多分。
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