「六兵衛茶屋」~雲仙市千々石町
「ろくべえ」、「六兵衛」。私、長崎市という中途半端な小都市に生まれたので、こ
の料理、食べた事がありませんでした。対馬にも同じ「ろくべえ」があるらしいので
すが、対馬にいた四年間、食した事がありません、何故だったのかな?
千々石に「六兵衛茶屋」という食堂があります。
入口ですが、雰囲気ありますネ。食べるところは左の奥の方です。
何気なく、入口に、米の生産者が書いてありますが、これだけで、こだわりのお店
だと分かります。土産物が置いてありますが、懐かしき、はったい粉、「ろくべえ」
の原料の芋の粉。
メニューです。左が、ランチメニュー。「ランチ六兵衛定食」と「ランチ六ちゃん定
食」があり、「どう違うの?」と聞くと、「六兵衛」は、サツマイモ100%。「六ちゃん」
は、店のオリジナル商品で、六兵衛より癖が少ないという事でした。「六兵衛」
は、つなぎを入れていないので、ブツブツと切れています。多分「六ちゃん」は、つ
なぎが入っているのかな?
「ろくべえ」は、サツマイモを薄く切って、乾燥させ、それを粉にしておいて、食べる
時、水とこね合わせ丸めておいて、薄い鉄板、トタン等に穴を開けたもの上に、
押し付ければ、ウドンのように出てきます。(下の右の写真)
これを、蒸すか、そのまま沸いたお湯の中に入れて茹であげます。
さて、「六兵衛」の由来ですが、メニューのうらには、「六兵衛とは、今から約220
年前の寛政4年(1792年)の島原普賢岳大噴火により、大飢饉にみまわれた際
島原の名主である六兵衛さんが、考案し作られました。」とあります。
「聞き書き 長崎の食事~農文協刊」には、「昔、島原一帯を襲った天保の大飢
饉(天保四年)のときに、名主であった六兵衛という人が考え出した保存食だとい
われている。」とあり、何れにしても、「六兵衛」という人が考えた保存食でしょう。
私が頼んだ「ランチ六兵衛定食」です。
ご飯は、当日は普通のご飯、わかめご飯、混ぜごはん。六兵衛の他に、ふっくら
卵焼き、ジャガイモの油揚げ、大根と椎茸の煮染め、なんとかお餅、おまけに、ご
飯のお供、柚ミソがついていて、これはおいしく、お土産に売ってあったので買っ
て来ました。
食後のコーヒーですね。セルフサービスで無料。忙しい時は提供できないそうで
す。「ポーションは一個10円です」と書いてありましたが、ポーションとはナンデシ
ョウ・・・聞き忘れました。コーヒーの飲み残しは100円。ただし「自己申告で」。何
となく店主さんの人柄が分かります。
昼時か、お客さんが次々とやって来ました。
場所は、千々石町の橘神社から小浜方面へ少しいったところです。田んぼの中
にありますから、すぐに分かります。是非一度、島原の郷土食を味わってみてく
ださい。お味ですか?郷土料理の味で、おいしかったですよ。六兵衛は、ウドンと
も、蕎麦とも違って独特の感触です。
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