「猛島(たけしま)神社」の狛犬さん~長崎県島原市
島原市の海の近くにある、猛島(たけしま)神社の社殿に上がるところです。
猛島神社については、島原藩の総社であり、由緒来歴があり、書くと長くなるの
で、各自ネット等で調べてください。詳細については、「島原半島の神社を訪ねて
~林田秀晴著:長崎出島文庫発行」をお読みください。
以前、肥前狛犬の事を書きましたが、狛犬も面白いなと、上杉千郷(ちさと)氏
(元長崎県の諏訪神社宮司)の「獅子・狛犬ものがたり」を読んでいると
このような写真が載っており、狛犬について次のように書いてありました。
「・・・この狛犬たちは、どこも必ず左右一対で置かれています。左右はどちらも
同じ姿・形に見えますし、現代では一対で『こまいぬ』と呼ばれている動物です
が、実はわが国で狛犬が発生した平安時代には、左右別々の霊獣で、一方が
『獅子』、一方が『狛犬』と呼ばれていたのです。
この頃の獅子・狛犬には、『角があるか、ないか』『口を開けているか、いないか』
などの、今よりはっきりした外見上の違いがありました。一般的には、口を開けて
吼えているような姿の霊獣が獅子であり、口を閉じている霊獣が狛犬です。さら
に狛犬には角が生えています・・・・」
とあり、どこかで、角の生えた狛犬と出会わないかと、あちらこちら神社をうろつ
いていると、島原の猛島神社にありました。
ただ、昭和51年に奉納され新しいものですが、奉納者か、宮司さんか、石工さ
んの方が上のことを知って、この形にしたものだと思うのですが・・・・・左が「狛
犬」。右が「獅子」。
本殿の方にもお参りに行ったら、こちらにも左右に狛犬が置いてあり、こちらの狛
犬は迫力があり、
年代は、嘉永3年(1850年)庚戌年4月。今から165年ばかり前になります。
右の台座に「舩乎中」の文字。「舩」は「船」で、「舩乎」は古語辞典等には載って
無く、多分今の「船子」の当て字で仲間で奉納したものかなと思います。境内に
は、「島原北部漁業組合員一同」の、お稲荷さんも祀ってありました。
さて、帰ろうかと思って、階段下の灯籠の上をひょいと見るとここにも、狛犬。
こちらは、文化8年(1811年)辛未年4月ですから、204年ほど前の狛犬です。
なかなか、カワユイ狛犬さんでした。
寒いので、ボチボチ帰ろうかと思ったら、ここは、島原湧水群の「美音の滝」があ
る所で・・・
「美音の滝」ですから、音を楽しむのでしょうが、最近、耳が遠くなり、「美音」は残
念ながら聞こえませんでした。
(参考・文引用「獅子・狛犬ものがたり~上杉千郷著」より)
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