「ミレニアム4」発売~ダヴィド・ラーゲルクランツ著
「ミレニアム4~上・下」が本屋さんに並んでいました。
「ミレニアム1」~「ミレニアム3」は、ベストセラーにもなり、映画化もされ、冒険小
説・推理小説で、私も読んで、面白かった本のひとつで、「ミレニアム4」を買って
きましたが、何か変。
下巻の帯の後ろを読むと、「本書を読んだ人は、上巻の半分も行かないうちに
『あれ、ラーソンって生きてたの?』と呟くのではないか。」と書いてあり、その通り
で、前作を書いたラーソンは2004年に亡くなっています。本国の発売は
2005年、日本での発売は2008年。発売になるのを見ずに亡くなったわけで
す。
で、後書きを読むと、ラーソンは続編も書いていたらしいのですが、諸事情から
刊行は難しいと言われていたのですが、2013年に、「ストックホルム在住の、ダ
ヴィド・ラーゲルクランツのもとにラーソンの版権を管理している遺族と『ミレニア
ム』の版元であるノーシュッテク社から続編執筆の依頼が寄せられたのである。」
と書いてありますが、ウィキペデアによると、ラーソンの下書きが残されたパソコ
ンがあるのらしいのですが、「パートナーのガブリエソンは結婚しなかったのがあ
だとなって彼の作品に関する権利を持たず、彼の意思も残されていなかったた
め公表の目処はたっていないという。なお、1巻分もしくは2巻分の概要もしくは
草稿が残されているという。」と言う事でこのPC、ガブリエソンさんが持っている
そうです。
この文脈からみると、「ミレニアム4」の作者はダヴィド・ラーゲルクランツとなって
おり、ラーソンの未発表草稿を参考にしたのではなく、ダヴィド・ラーゲルクランツ
のオリジナルだということが伺えます。
さて、物語は、と言いたいのですが、まだ、全部は読んでいません。というのが、
今日は年末で、カミサンも何やら大掃除をやっていて、そんな中、本なんかノンビ
リと読んでいたら、夕食と同時に離婚届がでてきますよ。
といっても、カミサンの目を盗んで少しばかり読むと、雑誌「ミレニアム」の経営危
機から始まりますが、この雑誌の共同経営者・記者のミカエルの所に、家庭に問
題を持つ、人工知能研究の世界的権威フランス・バルデルのアシスタントから、
自分たちのPCがハッキングにあっている、と言う情報がもたらされます。
で、このPCのハッキングを見破ったのが、「・・・タトゥーとピアスだらけで、ゴスと
かパンクとか、そういう感じでした。あと、がりがりに痩せてました」という女性で、
もうお分かりですね。前作を読んでない方には、何が何やら分かりませんが。
というところまで読んだら、カミサンからお呼びで・・・
蛇足ですが、スウェーデンの推理小説といえば、あまり有名な小説は思い浮か
ばないと思いますが、マイ・シューヴァル、ペール・ヴァールー夫妻の、「マルティ
ン・ベック」の警察シリーズ。
1965年から1975年にわたり、10作書かれています。という事は、1年に1作
の作品で、10年にわたる作品。この間、スウェーデンの移り変わり、登場人物
の離婚、子供の誕生、成長等々、個人の変容も書いてあり、私も10年間かけて
読みましたが、あれは良い小説でした。
カミサンがボチボチおやすみの時間なので、私は続きを・・・・
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