「毎日読みたい 美智子さま」~松崎敏弥著
正式には、身位が皇后、敬称が陛下ですから、正式には「皇后美智子陛下」
か「美智子皇后陛下」か?宮内庁のホームページを見ると、「皇后陛下」の称号
の表記しかなく、「ご略歴」の、「お名前」の所に「美智子(みちこ)」とあるだけで
した。
どちらにしても、御結婚が昭和34年4月10日、TVでパレードの実況放送(もち
ろん白黒)、この時と、東京オリンピック(昭和39年)の時にTVがドット売れた記
憶があります。当時は(今もですが)可愛らしく、「ミッチー」と言われ、髪をまとめ
る、何とか(何とかの名前忘れました)が流行、「ミッチースタイル」という言葉が
流行語となった事を、かすかに覚えています。当時、私が小学校の時。
で、本の題の「美智子さま」をとって、「美智子さま」と書きます。
先日、「昭和天皇100の言葉」の事を書いたのですが、今回の副題は「愛が生ま
れるおことば81」ということで、「愛ある人間関係を築きたいあなたに」、「家族を
笑顔にしたいあなたに」、「日々を楽しく過ごしたいあなたに」、「相手との距離を
縮めたいあなたに」、「社会を正しく見る目を持ちたいあなたに」、「美智子さまの
ユーモアを学びたいあなたに」の6章からなり、一番後に「”美智子さまの恋文”
全文掲載」が載せてあります。
が、この恋文は、ご結婚前のではなく、昭和51年1月、御懐妊中に、陛下が志
賀高原にスキー行かれたおり、留守中の日記に記されたものだそうです。非常
に長文ではありますが、美智子さまのお考えが分かる文章です。
本の方は、美智子さまの言葉、どういう状況で発言されたのか、最後に「解説」
から成り立っていますが、少しご紹介を。ただ、文章が長いので、私の方で少し
縮めて。私的感想を入れながら・・・・
■「社会の役に立ってくださいね」
大阪府の知的障害のある就労支援に力を入れている学校をご訪問された時
に、かけられた言葉。
ともすれば、私たちはすぐに、「頑張ってね」と安易に声をかけがちですが、オリ
ンピック選手が、「頑張れたって、これ以上どう頑張るんだよ」と言っていました。
解説にも、「美智子さまは生徒たちに、ただ『社会の役に立ってくださいね』と、励
まされた。これは『皆さんを応援していますよ』という言葉が込められているのだ
と思います。」と書いてあります。
■「それは、10カ月違いの男性よ」
ご結婚が決まり、友人から、「結婚相手にはいくつちがいの男性がいい?」と聞
かれた時の、お言葉。皇太子殿下(現天皇陛下)とは、誕生日が10ヶ月違い。
■「現在を如何(いか)に生きるかによって、さまざまな明日が生まれてくる事を
信じようと思います」
美智子さまが、聖心女子大学2年生の時、読売新聞の成人の日を記念した懸賞
論文に応募して、2位に選ばれた時。
言われてみれば、現在、どう生きたかによって、未来が変わって来るのですね。
ダラダラ生きている自分に反省。
■「たくさんのことを耐えてこられたのね」
紀伊半島水害の被災者と懇談された時、家族を亡くし、自宅が全壊された被災
者の方にかけられた言葉。
先に書いたように、私たちなら「頑張ってね」と言うんですが、「たくさんのことを耐
えてこられたのね」とは、重みが全然違います。
■「私にはこの結婚の経験しかないので、とくに苦労が多いのかどうか比べる事
ができないのです」
ご結婚25周年のとき、記者から、一般家庭から皇室に入られ苦労されたと心配
する向きもあるが実際は、との質問に・・・
一般家庭から皇室に入られたのは、美智子さまが初めてで、苦労やら、いじめ
があった事は、各種の本、マスコミでも取り上げられていますが、これを、サラリ
と言うのは、さすが、美智子さま。
ということで、まだまだあるのですが、皆様もお読みください。誠心実直で、芯の
強い美智子さまの姿が分かります。
ところで、爪の垢(あか)でもいただければ、煎じてウチのカミサンに飲ませてやり
たいのですが・・・
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