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2015年7月14日 (火)

「全国アホバカ分布考」~松本修著★百田尚樹さんの事

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「百田尚樹」さんの小説は、あまり肌が合わないので、一冊しか読んでいま

ん。最近、アホな発言をし、バカな言い訳で報道され、「百田尚樹」という名をマス

コミで聞いて、小説以外でもどこかで、聞いたなと?


ふと、思い出したのが、左の調査報告書と、右の本、右の本は、左の調査をもと

にしたもの。


朝日放送の「探偵ナイトスクープ」(長崎でも時々放映したことがあります)で視聴

者からきた質問を取り上げ、それを調査し、放映していますが、ある時、次のよう

質問が来たそうです。読んだのは、ウチの近所の南島原市出身の、岡部まり

ん。


「私は大阪生まれ、妻は東京出身です。二人で言い争うとき、私は『アホ』とい

い、妻は『バカ』と言います。耳慣れない言葉で、お互いに傷つきます。ふと東京

と大阪の間に、『アホ』と『バカ』の境界線があるのではないか?と気づきました。

地味な調査で申しわけありませんが、東京からどこまでが『バカ』で、どこからが

『アホ』なのか、調べてください。」


という事で、全国的に調査をし、私の勤務先にもこの調査用紙がきて、どういう

わけか、私に「書いといて」と 

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簡単なアンケートなので、ホイホイと書いて送ったら、数ヶ月後、調査報告書が

送られて来たのですが、チラと見て、柳田國男の「蝸牛考」の証明だなと。

「蝸牛考」→こちらをクリック

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ところが、この調査結果が、なんと「日本方言研究会」(文部省管轄下の国立国

語研究に本部を置く:注・1991年現在)で高く評価を受け、発表までし、貴重な

資料だということで、「皆様からのご回答は整理分類・研究の上、後日すべて日

本語研究の総本山ともいうべき『国立国語研究所』(文部省・文化庁管轄下)に

寄贈させていただきます。

従ってそのご回答は日本の言語・民俗の貴重な資料として、1000年先はおろ

か、日本という国家の存続する限り、永遠に、大切に保存されることになりま

す。」、ということで、私の回答も、「日本という国家の存続する限り」、保存される

わけです。永遠に私の名前が、公的機関に残っているということです。スゴイナ。


さて、この報告書が来て、2,3年たって、本が出版され、平成8年に文庫になっ

ていますが、私が買ったのが文庫本。読んで見て、裏話の苦労がよく分かりまし

た。


この本読んで、十数年たちますが、「百田尚樹」の名前を聞いて、ヒョッとしたら

と、本を調べたら、載ってました。まだ、ボケてませんネ。ボケたフリはしますが、

都合の悪い時は・・・


「構成陣を率いるのは、会議中無駄口ばかり叩いている百田尚樹である。彼は

昭和五十一年から四年間、私がディレクターをしていた『ラブアタック!』の”みじ

めアタッカー”として、全国に知られる学生のスーパースターだった。その当時か

ら抜群のアイディアマンだったが・・・・いつの間にかこの世界に入ってしまったの

である。」


「彼はまた見上げるべき趣味人で、最近はコイン手品に凝っている。会議中にも

練習を止めようとせず、失敗ばかりしては大きな音を立てさせてコインをあたりに

散らばらせ、みんなの顰蹙をかっていた。それでもディレクターが彼を重んじるの

は、その鋭いアイデアのひらめきが千金にあたいするからである。」


「さらに同じ郷土愛から、分布図が間違っているから訂正せよ、と抗議する人々

も少なくなかった、百田君の杜撰(ずさん)な分布図づくりがかえって幸いしたも

ので、これは貴重な発見だった。」


「フルトベングラーを熱愛するクラシック・ファンの百田君は、言葉の響きにまで言

及してとどまるところを知らなかった。異常なまでの『アホウ』の褒めっぷりであ

る。」、とまだ「百田尚樹」氏が登場しますので、ファンの方はご一読を。


なお、この本、
言葉の伝播に「北前船」を考えついたり、「突然、日本古代史が出

てきて、探偵陣はいっせいに『おおっ』と声をあげた。言葉が現在の『県』や江戸

時代の『藩』によって区切られるのではなく、古代以来の『国』によって分けられ

ているという指摘に、実は私もおどろいた」、という感じで、言語学というと難しそ

うですが、面白く、ナルホドと言う本です。ご一読を。


文庫本の後書きは、俵万智さんが書いていますが、「特に、構成作家の百田くん

と日沢くんは、折にふれて登場し場面を生き生きとさせてくれる。」と褒めていま

す。


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