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2015年5月21日 (木)

「絵本 夢の江戸歌舞伎」「絵本 江戸のあかり」「月刊 たくさんのふしぎ」~一ノ関圭著 その二(おしまい)

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昨日、一ノ関圭さんの漫画のことを書きましたが、捜してみると、あと4冊絵本が

見つかりました。まだ、あるとは思うのですが、なにせ田舎ですから、他にあるか

どうか、よく分かりません。


上の二冊が、月刊「たくさんの不思議」、2002年5月号、「おおふじのひっこし大

作戦」。


1994年、栃木県足利市にある植物園から、都市化が進んだため、幹の大きさ

が日本一という4本の、おおふじを、20㎞離れた郊外にひっこしさせる樹医さん

お話です。

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スキャナーに入りきれないので、写真で撮りました。少し見にくいかな?


2012年5月号は「琉球という国があった」。

これは琉球王朝の歴史についての本ですが、良く考証されていて、どちらかとい

うと、文の方が主になるようですが、

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やはり、一ノ関圭さんだけあって、絵もしっかりしたものです。多分、水彩かなと

思うのですが・・・



絵本「江戸のあかり」は、「歴史を旅する絵本」と書いてありますから、シリーズ

かな?副題が「ナタネ油の旅と都市の夜」


田おこしから、苗植、収穫、油しぼり、どうやって江戸まで運んだのか、江戸の夜

に、ナタネ油が灯りとして、どう使われたのかが描いてあります。

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少し明るいようですが、付録の解説の塚本氏と一ノ関氏の対談で「今に比べて非

常に暗いあかりを、この絵本ではやや明るく描いています。本当はこの絵に描か

れたよりも全体に暗くって、あかりも、今のあかりほど明るくないわけですよね。」


・・・・「あんどんはこんなに暗かったんだ、というのが本当の実感でしたね。何も

見えないんですよ。あれで針仕事をしていたなんて、信じられない」と書いてあり

ますが、本当に現代に生まれて良かったですね。


歌舞伎座での灯りの様子も描いてありますが、「舞台の背景に緑を使ったんで

す。そしたら次に、服部先生が歌舞伎の世界では着物に緑を使うことはあって

も、背景に緑を使うことはありえない、というふうに言われたんです。・・・」という

ように、専家の考証もきちんと入っている本です。



「絵本 夢の江戸歌舞伎」。歌舞伎について、本格的な本です。うしろにも、細

絵の内容について、説明が入っています。

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矢印の所、客席の上を通って橋が架かっています。


これ、本当かなと思ったら、解説に「こういう大胆な演出が実際に行われたことが

あるのは記録によってわかります(たとえば文化三年〈1806〉の5月、市川座で

『仮名手本忠臣蔵』の10段目と11段目の2幕が出た時に、これと同じような橋を

つくり、これを両国橋にしました。この時は『中の間の歩行板を桟敷の高さまでせ

り上げて欄干付きの橋にし、上桟敷から四十七士の面々が討ち入りの衣裳でこ

の橋を渡って行った』という記録が残っています)。芝居は劇場全体の空間をフ

ルに使って演じられます。・・・・」と、江戸時代の歌舞伎もたいしたもんですね。


絵の方も、これ、楽屋を描いた一部分を拡大したものですが、驚くほど、良く描か

れています。

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一ノ関さん、歌舞伎のことは、あまり知らなかったそうですが、資料等を調べ、8

年かけて描いた絵本だそうです。細部まで、実によく描き込んであります。


大道具作り、工房、楽屋、奈落、宙乗りの立ち回りをどうしていたのか等、絵と後

の解説を読むと、昔の歌舞伎の事がよく分かります。


この本、特に歌舞伎が好きな方には、お薦めです。歌舞伎は、こちらではほとん

ど、お目にかかりませんが、少しお高いですけれど、買いました。見ているだけで

も楽しい本です。



(「江戸のあかり~文・塚本学 絵・一ノ関圭」「夢の江戸歌舞伎~文・服部幸雄 

 絵・一ノ関圭」~岩波書店刊 ★「月刊 たくさんのふしぎ」~福音館書店刊」)


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