「七十二侯」について~枻(えい)出版社刊
「二十四節季」については以前書いたと思いますが→こちらをクリック
よくTVで、「今日は大寒ですが、暖かい日が続き・・・」という、「大寒」です。ちな
みに、前に書いたように、私、「たいかん」と思っていたのですが、「だいかん」で
す。TVのアナウンサーが「たいかん」と言ってないか、要チェックしてみてくださ
い。
一年を、立春、立夏、立秋、立冬と区切り、それぞれの季節を六つに分けると、
4×6=24で、「二十四節季」になるわけで、それぞれに名前をつけ、「立春」「雨
水」「啓蟄(けいちつ)」「春分」「清明」・・・あとは前のブログを読んでください。
さて、今は太陽暦を使っていますが、昔の旧暦とは、季節のずれがあり、ピントこ
ないところもあります。
例えば7月7日は七夕で、ちょうど梅雨時ですから、おりひめさんと、ひこぼしさん
が一年に一度のデートで、無事、××できるかなと、心配ですが、旧暦の7月7
日は、今年は新暦の8月20日ですから、この頃は大体晴れていますから、心配
なくデートができる季節です。
某日、コンビニで例の本を立ち読みし、横を見ると「七十二侯」とあり、何だろうと
思って読んでみると、二十四節季をさらに5日ずつに分け、それぞれに、初侯、
次侯、末侯とし、気象、植物等の自然の変化を表現したらしいのです。
元来、中国にあったものが、日本に入ってきて、中国と日本とは気候が違うの
で、日本の気候に合うよう、何回か変わって来たそうです。
今月は4月5日。明日ですが、二十四節気の「清明」にあたりますが、
この清明の次、今月20日が「穀雨」になり、この間、初侯が「玄鳥至(つばめ、き
たる)」、次侯が「鴻雁北(こうがん、かえる)」、末侯が「虹始見(にじ、はじめてあ
らわれる」の3つに分けます。
いいですね。本当に気節が感じられる言葉です。
全部は書ききれませんが、ウイキペディアにありますのでご覧下さい。
こちらのホームページも参考になるので→こちらをクリック
七十二侯は、何回か変わったと書きましたが、「現在では、1874年(明治7年)
の『略本暦』に掲載された七十二候が主に使われている。」とウイキペディアには
書いてありますが、こちらの図書館には無いので、東京の国立国会図書館まで
行って、というわけないでしょう 。いつも、お世話になっている「国立国会図
書館デジタルコレクション」で捜したら、ありました。
明治7年の「略本暦」です。
ちゃんと、「玄鳥至」「鴻雁北」「虹始見」、ありますネ。右側の赤線です。
念のために明治6年の「略本暦」。こちらには載っていません。
ところが、この七十二侯、明治17年までは載っていて、明治18年からは載せて
ありません。
明治17年の「略本暦」です。ちゃんと載せてあります。
明治18年の分です。載せてありません。全部同じ四月の分を載せています。
手持ちの、小辞典、「神社廳暦」、「神宮館百彩暦」にも載せてありません。ほと
んど死語なのでしょうか?
「広辞苑」にやっと載っていて、「・・・『季候』の語は四季七十二侯から出た。・・・」
とあり、こんな所に、かろうじて命を保っているんですね。良い表現が沢山あるん
ですが・・・・・
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