« 「キスはスキ(好き)」&「オシッコ」の話 | トップページ | 疲れました~古文書研究会 »

2015年4月17日 (金)

肥前狛犬のこと&黒田さんのこと

Photo

先日、石造物専門のO先生から、「肥前狛犬」を見せてもらい、おや?どこかで見

たなと思って、確認に行ったらビンゴでした。


肥前狛犬は、「佐賀市地域文化財データーベースサイト 佐賀の歴史・文化お宝

帳」によれば→こちらをクリック


「肥前狛犬は江戸時代前半に佐賀地方を中心として作成された石造の狛犬。

肥前狛犬の一般的な特徴は小型でその姿態は極めて静的で細部の表現は省

略され、彫法は簡潔で素なことなどが挙げられる。・・・」そうです。


佐賀県内には約800体あるとも言われているそうですが、O先生によれば、こち

らの地方では、珍しく、最近は仏像など盗んでいくのがいるので、注意してくれと

言われましたので、場所は書きませんが、まあ、見る人が見れば、すぐ分かるの

ですが・・・


神社もよく見て行くと面白く、二の鳥居が「元禄八乙亥九月吉日」ですから、

1695年、いまから320年前のもので、灯明が「明和三年丙戊三月吉日」ですか

ら1766年、249年前のものです、随分と古いですね。まだ、私が生まれてない

頃です。

Photo_11 Photo_12

近くの方はすぐに分かると思いますが、島原半島では中心的な神社です。

Photo_2

拝殿前の両側に狛犬がいますが、左側の狛犬の下に、もう一つ小さな狛犬が置

いてあります。一番上の写真です。


しばらく見ていれば、なんとも素朴で、何となく愛嬌のある狛犬さんです。これが

 「肥前狛犬」です。前面に、文字らしきものが書いてあるのですが、薄くなって読

ませんでした。

Photo_5

で、実はこの狛犬、左の方しかなく、右側がありません。神主さんに聞こうと思っ

たら、社務所には誰もいなくて分かりません。


代わりに右の方の狛犬の下に、小犬がじゃれているような感じで、なんとなく、こ

れも狛犬じゃないのかな、という感じ。

Photo_9

上部の狛犬もなかなか、見もので・・・・何となくオッカナイ顔。

Photo_6 Photo_7

台座に、「○○歩兵一等卒 黒田幾造」、反対側は、写真で拡大して、良く見ると

「山田村字永中父黒田榮○○」の文字。山田村永中は、現雲仙市吾妻町です。


というところで、帰る途中、ついでに、吾妻町の温泉神社に寄ってみると、こち

らの狛犬もカッコイイですね。

Dsc_0132 Dsc_0133

とまあここまでは良かったのですが、台座を見ると、「大正七年一月一日 黒田

榮○郎」の文字。


考えれば、二年ほど前、小野の金比羅山のことを書いた時、奉納された石造の

蟹の事を書いたおり、黒田さんの子孫の方からコメントをいただき、祖先の名前

が、黒田栄太郎さん、子供さんの名前が、黒田幾三さん、「造」と「三」、少し違い

ますが、多分同じ方だと思います。→こちらをクリック


という事で、多分、この黒田さん、同じ方だと思います。なお、この黒田幾造さん

は台湾に出征し戦死されたそうです。


どうも、「肥前狛犬」見に行ったのに、この奇遇。人生って分かりませんね。


狛犬もいろいろありますので、神社に行かれた折りには、良くご覧下さい。




« 「キスはスキ(好き)」&「オシッコ」の話 | トップページ | 疲れました~古文書研究会 »

神社」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。
おっかない顔の狛犬ですね。
もしかしたら、「おおかみ」なんでしょうか?
オオカミの「狛犬」を見たことあります。

狛犬は想像の動物ですから・・・
狛犬も見ていくと、いろいろあって面白いですよ。
これを機会に、狛犬ウォチングでも (゚ー゚) 

 御無沙汰しております。忙しく久しぶりにお邪魔させていただいいたら、また御先祖様の奉納物が掲載されていたのでびっくりしました。まさか、他の神社にもあったなんて・・・ 里帰りした時、小野の金毘羅にいってきました。江戸時代にタイムスリップしたみたいでした。こちらのブログがきっかけで御先祖様調査しています。よろしければ、栄太郎さんが奉納した狛犬がある神社を教えていただけませんか?温泉神社というところに1つあるのは、わかったのですが。お忙しいところすみません。

お久しぶりです。
私も、お名前を見た時ビックリしました。まさか、という感じでした。

さっそく、神社の件ですが、一つは吾妻町温泉神社。こちらはご存知だと思います。吾妻町布江名965です。
もう一つは、雲仙にあるj「温泉神社」です。向かって左側の狛犬の台座の左右に、お名前が書いてありました。
なお、右側の台座には複数の名前が書いてあり、同地区の方が一緒に奉納されたのかと思います。
どちらも、同じ形の立派な狛犬でした。

 さっそくの返信ありがとうございます。次に帰省した時には、是非訪問したいと思っています。貴重な記事ありがとうございます。また、ブログちょくちょく拝見させていただきます。

ご無沙汰しております。黒田栄太郎の子孫です。
以前、教えていただいた二ヶ所の温泉神社にいってきました。小野の蟹と雲仙の狛犬と吾妻町の狛犬は、やはり同時期に武運長久を願っての奉納みたいでした。作者は、同じ石工さんみたいで北高来郡小長井村長里尾上 石工 中尾初次郎と彫ってありました。連名ではなかったみたいです。御先祖様を身近に感じられよかったです。ありがとうございました。

遠くから、お疲れ様でした。

ご先祖の、黒田栄太郎さんもお喜びになられたと思います。
私のブログが少しでもお役にたてたなら、うれしい限りです。

黒田栄太郎さん、由緒ある、雲仙の温泉神社、吾妻の温泉神社に狛犬を奉納されたところを見ると、地域での人望も、かなり厚かったのではないかと思われます。あちらこちらの狛犬などの奉納者を見ると、その地域の有名な方ばかりです。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 肥前狛犬のこと&黒田さんのこと:

« 「キスはスキ(好き)」&「オシッコ」の話 | トップページ | 疲れました~古文書研究会 »

フォト
2024年8月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

ブログランク参加中ポチしてね(^o^)

最近のトラックバック

amazon

無料ブログはココログ