「一フク イカガ 茶モ忘レテ」~「心偈(こころうた)~柳宗悦(やなぎむねよし)著」より
先週、土曜日に 「~青い目の人形~リトルメリーと仲間たち・日米親善人形交
流と島原展」・「春うらら茶会」に行ったことを書きましたが、そのおり、小学生によ
るお茶の接待があり、もちろん野点で、堅苦しいものものではありませんでした
が。
もっとも、私、正式の茶室で、正式の茶道で、なんて経験はありませんが・・・
TVなどで見ていて、まあ、招待されても、行きたくないな、と。
ところで、今回は気楽なものだったので、ふと、柳宗悦の「一フク イカガ 茶モ忘
レテ」の言葉を思い出しました。以前、「心偈」については書いていますが
「心偈」には、「佛偈」、「茶偈」、「道偈」、「法偈」とあるありますが、その「茶偈」の
なかの一節に、「一フク イカガ 茶モ忘レテ」と言うのがあり、長くなりますが、以
下のような文章です。
廿五、 一フク イカガ 茶モ忘レテ
讀んで文字のままで、平明な眞理を述べてゐるに過ぎないのだが、茶人がと
くに巧者氣取ったり、型を大行(おほぎょう)に扱ったり、趣味を露はにだしたりす
るので、こんな言葉も一役を背負ふ。茶をたしなむのはよいが、到り得ずば、ま
だ態らしきが殘ろう。そんな澱が取れると、茶を忘れて茶が點てられよう。茶三昧
には、茶の意識は殘らぬ。茶をどうのこうのと云うのは、茶が末に沈んでゐる證
據である。ここで「忘れる」とは、茶を去るのではなくして、茶に在って茶に囚われ
ぬことを意味する。この境地からこそ、活きた茶がおのずから輝きでるのである。
「茶を心得る」のはよいが、心得が意識の域に止まっては、眞に茶を心得たとは
云えぬ。茶を忘れた茶となって、初めて茶を識る茶となろう。
さて、茶については、まったく無知でありますが、青空のもと、子ども達が、運ん
でくれた、茶菓子とお茶は、すがすがしいもので、これが、本当のお茶ではない
かと思った次第です。「一フク イカガ 茶モ忘レテ」。
【おまけ】
橘神社の桜が咲き始めました。暖かさが続けば、今年は少し早いかな?
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