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2015年2月13日 (金)

「遠野物語拾遺~京極夏彦」&「視(み)えるんです。~伊藤三巳華」

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「拾遺」とは「〔文章・歌などで〕漏れ落ちたものを拾い補うこと。また、そうしつく

ったもの。『ー集』」(学研・新国語辞典)のことです。


「遠野物語」は、柳田国夫氏が書かれたことは、国語の授業をきちんと聞いて

た方は、ご存じだと思います。


この本は、初版序文に書いてあるように「此の話はすべて遠野の佐々木鏡石君

り聞きたり。」といった、遠野の伝説、説話などが書かれ、自費出版をし、これ

が思わぬ好評を得ます。


「再版覚書」にあるように、「佐々木君にはもっと材料があるなら送ってくるように

って遣った。同君も大いに悦び、手帖にあるだけを全部原稿用紙に清書して、

いは持って来て、どさりと私の机の上に置いた」。そうですが、数量が多く、重

複があり、「自分の原稿がまだ半分ほどしか進まぬうちに待ちかねて佐々木君

が聴草紙を出してしまった」。


柳田氏が載せようと思っていた話もあり、「是非とも遠野物語の拾遺として出そう

と思って居たものが、聴耳の方で先に発表せられてしまった。そうで無くても後れ

がちであった仕事が、これで愈々拍子抜けをして・・・・・」


という事だったそうですが、せっかく集まった資料の散逸等を恐れ、・・・という事

で、「第二部(遠野物語拾遺)」増補」版として、発行されたみたいです。


さて、まず、「遠野物語」と「遠野物語拾遺」を読むと、何となく違和感があるので

が、岩波版「遠野物語・山の人生」(これには、「拾遺」は載っていません)の桑

原武夫氏の解説、「『遠野物語』から」を読むと、次のように書いてありました。


「・・・新たに増補された『第二部(遠野物語拾遺)』は口語体だが、私には旧版そ

ままの(第一部)の簡素な文語体の方が、懐かしく味わいも深かった。」


適当に選んで書いてみると


■遠野物語(第一部)

114 山口のダンノハナは今は共同墓地なり。岡の頂上にうつ木を栽ゑめぐらし

    其の口は東方に向ひて門口のきたる所にあり。

■遠野物語拾遺

133 昔上郷村大字板沢の太子田に、仁左衛門長者という長者があった。そ  

    れから佐比内には羽場の藤兵衛という長者があった。


たしかに、こうしてみると、この物語には、文語体の方が、ピッタリですね。


さて、京極夏彦氏の文章ですが、かなり、書き直しをしてあり、「遠野物語拾遺・

京極版」かな?というところです。


■遠野物語拾遺・原文

  一 昔三人の美しい姉妹があった。橋野の古里という処に住んで居た。後に

     その一番の姉は笛吹峠へ、二番目は和山峠へ、末の妹は橋野の太田林

     へ、それぞれ飛んで行って、其処の観音様になったそうな。

■遠野拾遺・京極版

 一 昔。

    どのくらい昔のことなのかはわからない。

    橋野の古里という処に、三人の姉妹が住んでいた。

    ある時。

    姉娘は笛吹峠に、真ん中の娘は和山峠に、末娘は太田林にそれぞれ飛ん   

   で行った。

   そして、それぞれの場所に居着き、観音様になった。

   なぜ観音様になったのかは、伝わっていない。

   ただ、そう謂われている。


京極版は、分かりやすく、スムースに読めますが、どちらが良いか、ご自分で判

断を。


説話、伝承、物語は文字も読めなく、テレビもゲームも個室も無い時代、み

んなが、いろり端などにあつまり、口伝で伝えられたものと思います。人間が文

字を発明し、文章になった時、物語の力が無くなってきたのではないか、と思い

つつ、読みました。


さて、もう一つ「視(み)えるんです。」

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遠野には行ったことがありません。多分、死ぬまで行かないでしょう。ですから、

遠野がどんなところか知りませんが、このマンガ見ると昔と違って、随分、観光客

が多いみたいですね。


読んで見ると、「かっぱ淵」で、カッパを釣るとき(取る時かな?)「カッパ捕獲許可

書」がいるそうで、捕獲(竿の先に釣り糸を付け、先にキュウリをくくり付けるそう

です)の場所は人がいっぱいだそうです。


カッパについていえば、カッパをみたというお爺さんがいて、亡くなる時「・・・もう

・・・わしは長くない・・・わしは河童をみたとず~っと言ってきた・・・が、アレは・・・

町の為に役所の人に言われてただけだ・・・河童は・・・い・な・い」と言って亡くな

ったそうです。本当か嘘かは知りません。マンガに書いてありました。


このマンガの作者は、霊能力が強いのか、いろんなところで、他人に見えないも

のが見えたりします。


もちろん「遠野物語」が中心で、超々入門書ですから、まあ、気楽に読んで、本格

的に、柳田国男の本を読んでは、いかがでしょうか?

先ほどの桑原武夫氏も、遠野の変化について、次にように書いています。

「・・・小国村の青年たちには、こちらから村の口碑を教えてならねばならないくら

いだった。附馬牛村大出ではオシラサマを都の人に売り飛ばしていた。その家は

まもなく『釜をかえした』(破産した)のではあるが、それをもう神の祟りとはいわな

いのである。・・・・」


さて、「遠野物語」の話を、信じない人、現在「都市伝説」が多く聞かれます。思

えば、1980年頃だったか、「口裂け女」の話が日本全国を駆け巡り、学校の集

団下校などが行われるまでの社会問題になりました。すこし、お年の方は覚えて

いると思います。日本人には、どうも伝説を好む血が流れているような・・・・・・


蛇足です。以前書きましたが、カッパは相撲が好きで、強く、人を見たら相撲を

し込み、勝ったら、ジゴノス(肛門)から手を入れ、肝を抜くそうです。


勝つ方法は、土俵に上がったら、お辞儀をする事。カッパもお辞儀をしますから、

その時、カッパの皿から水がこぼれます。皿に水がないカッパは弱いもので、こ

ちらが勝ちます。カッパさんに会ったら、自己責任で、試してみてください。


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