後妻業~黒川博行著★暴走老人~藤原知美著
世の中、高齢化社会と共に、人間も社会も変わってきました。
昔、結婚詐欺といえば、男が女を騙したもの。それが、今や、女が男を騙す時
代。それも高齢者。
男性も妻を亡くし、高齢者になると淋しいものか、伴侶を探しますが、高齢者の
男性には、なかなか機会が無く、頼るのは、結婚相談所。
結婚相談所も、ちゃんとした所もありますが、本書に出てくるのは、悪徳結婚相
談所。犠牲者は91歳の老人、中瀬耕造、もと高校の校長、退職後、短大の教
授。死んだ妻も高校教諭。
加害者は小夜子(数回の離婚があり名前がいろいろ変ります)。
この、加害者と、結婚相談所の経営者が組み、金目のありそうな老人とを結びつ
かせ、財産を巻き上げ、それだけならまだしも、殺してしまうという残虐さ。
耕造には、二人の娘があり、何となく、財産につき納得がいかない。末娘は建設
家で、高校のクラスメートに弁護士がおり、相談をし、弁護士は調査を、元警察
官、本多(町金に業者に犯歴データーを流し、依願退職)に依頼。
本多は、調べるうちに、小夜子が結婚した相手が、次々に死亡したのに、疑惑を
持ち、これは金になるなと。後は、本多の友人(現警察官)から、情報を集めなが
ら調査を続けます・・・・・
さて、昨年末でしたか、結婚・交際していた男性数名が、死亡したとの報道があ
りましたが、あれも、67歳の女性。
考えれば、結婚詐欺については85歳(当時)の、安岡正篤(陽明学者)と、数十
歳年の離れた、占いで有名な(全然当たらない)、某女史との結婚についても、
安岡氏に認知症があるとして、騒ぎになりました。
ちかくは、ごぞんじのとおり、昨年末亡くなられた「やしきたかじん」さんについて
も、週刊誌を賑わせている所です。
本の帯に書いてあるように、「似たような事件はたくさんある。・・・」、多分本当の
事でしょう。「事実は小説よりも奇なり(注:バイロンの言葉)と申しまして・・・・」と
いう言葉を、高橋圭三氏がNHK「私の秘密」で言っていましたが、現実が小説を
越えていく時代のようです。
この、小説の怖さは、犠牲者が高齢者であること、殺されること、そして、それ が
「職業」であること。男性の独身高齢の方は、ご一読の上、ご注意を。私?カミサ
ンが、まだまだ頑張っています。
この本2007年の本で、8年前の本になります。
このあいだ、NHK「あさいイチ」で、高齢者がキレやすくなった、との放送がありま
したが、確かに自分のことを考えてみると、歳取ると、丸くなるかと思ったら、最
近は四角どころか、とんがって来たような感じ。
特に、コンビニの雑誌の立ち読み。若い人、こちらが、読みたい雑誌を取ろうとし
ても、よけてくれません。
まあ、キレても良いのですが、警察沙汰になるので、立ち読みをしている若い人
に、そっと近づいて、うなじあたりに、優しく、ふ~、と息を吹きかけてやると、ほと
んど逃げ出していきますね。
これ、厳格にいうとセクハラになりますから、皆さんはやらないように。男性から
男性に対して、セクハラで訴えられた人は、いないそうですが・・・(私のいうこと
本気にしないように。いい加減な老人です。本当だったりして ()
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コメント
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字が大きくなって見やすくなりましたぁ!
ありがとうございます
投稿: midori | 2015年1月 8日 (木) 22時39分
あ~やっぱり、小さかったですか。
気になっていたのですが、字を大きくすると面倒臭いところがあったもので・・・・
見にくくて、スミマセンでした
投稿: sugikan | 2015年1月 8日 (木) 23時11分