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2015年1月16日 (金)

「国旗」について

Photo Photo_3

日の丸ですが、左右寸法は同じようでも、日の丸の所が少し違いますね。どちら

が正解でしょう。


さて、今日、本を整理していたら、

Img_20150116_0001_3

このような本が出てきて、出版年が1984年ですから3世代前の本になります。

著者、吹浦忠正氏は、日本赤十字、日本ユネスコで国旗の調査をし、63年か

(財)東京オリンピック東京大会組織委員会に専門家として、迎えられていま

(この間のオリンピックではなく、前回、1964年の時のオリンピックです)。


さて、国旗の歴史について書けば長くなるので、興味のある方は→

こちらをクリック


当時、オリンピックを開催するにあたって、困ったのが、国旗の色。①内外からの

紹介に正確に答えられない。②旗や印刷の業者がよりどころとする色がない事。

③赤の色がその都度不統一ではオリンピックで困る。④国旗の色がその都度不

統一ではオリンピックで困る。


という事で各家庭、企業を訪問
し、新品と交換し、500枚の、日の丸を集め、自

動式分光光度計で色彩学者が検べ、JISで規定されている色の三属性で、80R

4.5/15.5に定め、和名を「くれない」、英名を「rising sun red」としたそうです。


また、多くの人に標準色を渡し、「日の丸と思われる色を選んでください」と言うこ

とで、イメージに近いものを選んでもらったところ、大体先の色に集中したそうで

す。


さて、あと白地に赤のバランス。旗が垂れた時、「日の丸」と「赤十字」は区別が

つかないために、赤の部分をイメージを壊さないように、赤の量を大きく。

あと、旗の大きさの問題で、アメリカは、1対1.9、イギリス、ソ連は1対2、一番

多いのが3対2。オリンピックの時、何十ヵ国も旗を並べると、バラバラで多種無

理があるので、こ
れまでのオリンピック、国連の例から2対3に決定し、各国に確

認。


ところが、問題は「日の丸」。確認するところがなく、国会議事堂、最高裁、首相

官邸、法務省を調べると「日の丸」の寸法はバラバラであったそうです。当時の

旗に対する、無関心さがうかがえます。


いよいよ自国の旗のデザインを決定する中で、各省庁、東京オリンピック・デザ

イナー等にも諮って作ったものの、「毎日新聞」一面に「東京五輪に新デザイン

の日
の丸」とすっぱ抜かれ、右翼団体の脅迫状、各紙の記者がいろいろ言ってく

る、
と言うことで再度協議して、”旧来”の「日の丸」を使うことになったそうです。

真ん中の日章の部分を、旗面の中心、3分の1を5分の1にしたそうです。


が、プレオリンピックの時、この新しい旗を使ったそうですが、「別に世間に発表

したわけではなかったので、気づく人もとくになかったようで、抗議は全くなく・・」

ということで、昭和39年のオリンピックでは、新しい国旗と、旧国旗と共に使われ

たそうです。

なお、現在、国旗については下記の通り制定されています。



国旗及び国歌に関する法律

(平成十一年八月十三日法律第百二十七号)

国旗) 

 第一条  国旗は、日章旗とする。

   日章旗の制式は、別記第一のとおりとする。

 (国歌) 

 第二条  国歌は、君が代とする。

   君が代の歌詞及び楽曲は、別記第二のとおりとする。


 附 則

 (施行期日)

   この法律は、公布の日から施行する。

 (商船規則の廃止)

   商船規則(明治三年太政官布告第五十七号)は、廃止する。

 (日章旗の制式の特例)

   日章旗の制式については、当分の間、別記第一の規定にかかわらず、寸

法の割合について縦を横の十分の七とし、かつ、日章の中心の位置について旗

の中心から旗竿側に横の長さの百分の一偏した位置とすることができる。

別記第一 (第一条関係) 

Photo_4

  日章旗の制式


   一 寸法の割合及び日章の位置  
      

      縦 横の三分の二
      
       
  
     

      日 章

      直 径 縦の五分の三

      中心 旗の中心

   二 彩色

      地 白色

      日 章 紅色

別記第二 (第二条関係)



(国歌については省略します。)



日章は「紅色」、国旗は「日の丸」でなく「日章旗」ですから、私達が習った、「白地

に赤く 日の丸染めて ああ美しや日本の旗は」は「白地に紅色 日章旗染めて

ああ美しや日本の旗は」が正解になります。


ところで、よく読むと、旗の割合は「縦 横の3分の2」になっていますが、「3 日

章旗の制式の特例」に


   日章旗の制式については、当分の間、別記第一の規定にかかわらず、寸

法の割合について縦を横の十分の七とし、かつ、日章の中心の位置について旗

の中心から旗竿側に横の長さの百分の一偏した位置とすることができる。


になっており、二種類の国旗が存在する事になります。


色も「紅色」という事で、微妙にいろいろあるみたいで、 80R 
4.5/15.5みた

いにハッキリ決めた方が良いんじゃないですか。そうしないと、何種類もの国旗

ができてしまいます。何となく、曖昧模糊とした法律だと思います。


「日の丸」でも構いませんが、きちんと制定され、本の作者が書くように、皆に親

しまれ、美しい国旗をもう一度、考えて欲しいものだと思います。


私は、右でも左でもありませんが(右○ンですが・・・ )「日の丸は」の旗は好き

なのですが・・・・・・


(参考・文引用:「国旗についての12章~吹浦忠正著)





 

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