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2014年12月 3日 (水)

「青い鳥」、そして、その続編 (予告編)

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明日は、少し早いので、今日は少しばかりですが・・・


右の本は、某図書館で借りてきたもの。四角で囲んだ所、隠しましたが、貸し出しの時、今

はリーダー(貸し出すとき、何を貸し出したか、読み取る機器)で読み取りますが、これが貼

ってあったところです。表に貼っている方が、リーダーで読み取りやすいのでしょうが、これ

はひどい。


本一冊作るにも、著者、編集者、デザイナー、印刷会社、製本会社等といろんな人が関わ

っているのですが、表紙も本の一部です。その一部にリーダー用のレッテルを貼るのは、無

神経。


デザイナーが、どんなに考えてデザインいているのか、全然、本というものを考えていませ

んね。司書失格。例えて言えば、「モナリザの微笑」の絵の表に、値段のレッテルを貼って

いるのと一緒。


最近、五木寛之(五木ひろしではありません、時々間違う人がいて、念のため)の「親鸞」を

読んで、五木さんの本を、良く借りて読むようになりました。


1960~1970年代、「さらばモスクワ愚連隊」、「蒼ざめた馬を見よ」、「青年は荒野をめざ

す」等、かっこ良い小説を読んでいたのですが、最近は、特に、宗教のことを書いておられ

ます。さて、「生きるヒント2」に「青い鳥」のことに触れてあり、


「作者がメーテルリンクという人であること。チルチルとミチルというふたりの子供がいて、幸

福のシンボルである青い鳥、何でもかなえてくれるスーパー・バードを探す旅に出て、結

局、みつからずに、がっかりして帰ってくると、じつはその青い鳥は自分たちのベットの横の

鳥籠の中にいた。幸福は遠いところへ探しに行ってもみつかるものではない。本当の幸せ

というものは自分たちの身近に、日常生活のつつましいよろこびのなかにあるのだ、という

ことに気づく。

そういう話だと勝手に自分で思い込んでいました。皆さん方もひょっとすると、そういうふう

に『青い鳥』をお考えになっていると思います。」と、全くその通りで、私もそう思っていたの

ですが・・・五木さん、自分は原作を読んでいないのでは無いかと思い、買い求めて読んで

みたら・・・


「やはり読んでいなかったのですね。お恥ずかしい事なのですが、読まずにこれまでそいう

話をしていたということになる。・・・・」


まず、五木さんが、ビックリしたのは、この本が戯曲(お芝居の台本)で、作者者はノーベル

賞まで受章していること。そして、青い鳥が最後に逃げていってしまうこと。


最後のチルチルの台詞「大じょうぶだよ。泣くんじゃないよ。ぼく、またとってあげるからね。

(舞台の前の方へすすんで出て、お客さんにいう)みなさんのなかで、どなたでも、あの鳥

を見つけたら、どうぞぼくたちに返してください。ぼくたちの幸福のために、いまに、あの鳥

がいるのだから。」(若月柴蘭訳)


「メーテルリンクはものすごく悲観的な事を言っているのです。彼の言っていることを突き詰

めて言えば、人間には希望はないと言っていると同じなんですね。」


もっとも、「・・メーテルリンクは正直なのだ、と。人生には(青い鳥)なんかいない。しかし、人

間には〈青い鳥〉が必要だ。だったらどうするか、彼の暗示しているのは、こういうことではな

いかと思います。

この世に〈青い鳥〉が必要なら、それは自分の手で作るしかないんだよと。」と書いていま

す。なお、やはり気になるのか、「青い鳥のゆくえ」という本まで、出版をしています。


さて、私も原作を読んだことがなく、原作と絵本を図書館に借りに行ったら、偶然見つけた

んですよ。「青い鳥」の続編を。「青い鳥」が書かれて、約十年後に書かれたものです。今

回はミチルは登場しませんが、あれから7年、チルチルが16歳になった時の事です・・・


実は、私が見つけた本は、普通の童話仕立てで、大体の訳になっていますが、本当はこれ

も戯曲で、原本を探したのですが無い。無いはずで、戦前には訳されていたそうですが、戦

後は訳されていないそうです。上演もされなかったそうです。


という事で、県内の図書館を見つけたら、単行本では無いのですが、県内の図書館(大学

も含む)で、たった4冊ばかり。取り寄せの依頼をしていたら、今日届いていました。今か

ら、読むので、来週あたりにご報告を。今日のところは予告編でした。


「青い鳥」の原作、お読みでない方は、是非、お読み下さい。絵本より、面白いですよ。大人

向きの戯曲です。文庫でも出版されています。でも、「青い鳥」の続編、というべき戯曲があ

ったとは!


(文引用:「生きるヒント2~五木寛之著」「青い鳥~メーテルリンク著・若月柴蘭訳」より)









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