「歌会始」
今日は少し、格調高く・・・・
NHN/NEWS web、2014年(平成26年)12月27日を読んでいると、歌会始の入選者が決
まったそうです。
お題は「本」。短歌というと、年寄りのものだと思いがちですが、応募数21,000首から10
首選ばれて、最年少が、横浜市の中学生(15)の小林理央さんだそうです。
さて、上の本は1979年発行の本で、侍従等が書かれたものを、入江相政(いりえすけま
さ)氏が監修・編を担当しています。なお、入江侍従は名侍従として有名で、「入江相政日
記」でも知られ、藤原定家の子孫でもあります。本人は、明治38年生まれ、東大文学部卒
業、学習院で教鞭を執り、昭和9年より侍従、43年より侍従次長、昭和44年から侍従長、
満80歳没。
「宮中歳時記」には、宮中における、草木、野鳥、行事の歴史、成り立ちが書いてあり、しば
しば利用しているものです。
読んでいるとちょうど「歌会始」の歴史の事も書いてあり、これ、書くと長くなるので「お題の
変遷」というのがあり・・・・
「お題にも変遷がある。明治以来、昭和二十一年までは、雪中早梅、寒月照梅花、山色連
天(さんしょくてんにつらなる)というようなもの。戦後の二十二年からは、あけぼの、春山、
船出、早春、ともしび、窓、草原、紙、母、桜ということになった。どのような条件、境遇の人
でも、親しみを持って詠むことのできるものという主旨である。・・・・・・明治以降、歌会始の
預選歌には恋の歌は無かったのであるが、そいう歌を好んで詠んだ吉井勇が昭和二十三
年に選者になり、また、別にそれだけが理由では無いが、宮中の歌会始めに、『こういう歌
が一つくらいあってもいいじゃないか』と、選者会議の席で、時に発言された。そして
霜ぐもる港の夜更けをとよもして出でにし船の君も寝ねざらむ(二十八年「船出」)
露しめる林の道に草いちごうけてやさしき君が手なりき(二十九年「林」)
夫(つま)待つと路の灯光(ほかげ)に佇(た)つわれを汽車より降りし人ら見てゆく
ひとすじの光となりて流れくる小川に君と手を浸しをり(三十五年「光」)
愛深く秘めて事務取る若きらの眼(まなこ)やさしく触れ合ふを見る(三十六年「若」)
このような味の歌も預選歌になった。」
一番最後の歌、良いですね。多分、社内恋愛の二人でしょう、仕事中にチラリと見つめ合う
二人。それを温かい目で見ている上司。ウチでは「カミサンの眼冷たく触れ合うを見る」です
が・・・
さて、短歌というと難しいようですが、心のままに素直に詠うのが一番で、
いつもよりゆっくり歩く帰り道二人の影がだんだんのびる(平成十七年「歩み」)
人々が同じ時間に立ち止まり空を見上げた金環食(平成二十五年「立」17歳)
実は僕家でカエルを飼っていゐ夕立来るも鳴かないカエル(平成二十五年「立」12歳)
「大丈夫」この言葉だけ言ふ君の不安を最初に気づいてあげたい(平成二十三年14歳
という事で、気楽にあなたも、歌会始の詠進歌に応募して見ませんか?要領は宮内庁のホ
ームページに書いてあります。
なお、天皇陛下の歌を「御製(ぎょせい)」、皇后陛下の歌を「御歌(みうた)」、皇族方の歌を
「お歌」というそうです。
入選作ではなく、佳作ですが、私の一番好きな歌。小学校3年生(9歳)の歌です・・・
「お母さんお母さんてばお母さん影ふみ歩き明日は天気」
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些細なことですが
>本人は、昭和38年生まれ
だったら私らより年下になっちゃいますね^^;
投稿: 心づくし | 2014年12月27日 (土) 22時53分
失礼。
明治38年でした o(_ _)oペコッ 。
投稿: sugikan | 2014年12月28日 (日) 09時18分