マリア地蔵菩薩立像(通称マリア地蔵)~島原市指定有形文化財
今日は、ゆっくり書こうかと思っていたら、TVで今から皆既月食とのこと。慌ててカメラを出
して、外へ出たら、もう始まりかけ。カメラをセッティングしようと思っても、暗くて、思ったよう
にいきませんでした。
さて、「マリア地蔵」。場所が分からなく、調べてみたら、島原市の山寺町の共同墓地内。
どこかで聞いたと思っていたら、以前紹介した、「まだれいなのキリシタン墓碑」がある所で
した。「まだれいなのキリシタン墓碑」より、奥に入ったところです。下の写真が「まだれいな
のキリシタン墓碑」です。
上の写真、墓が混み合って、斜めからしか撮されません。しかも衣裳を着けていますが、本
来、正面はこのような感じです。
(「島原市の文化財」~島原市教育委員会刊より)
昭和37年発行監修・宮崎康平氏の「キリシタン遺跡をたずねて」には、「厳しいキリシタン
禁令下マリア地蔵は250年間も堂々と野外に祀られ、原城の方を向いてひそかに立ち続
けていた」と記されています。(「島原の文化財」より)
前と、後から見た写真ですが、確かに原城の方角を向いています。
「島原の文化財」によると、「台座の石柱にはクリスチャンネームとして、『浄金禅定門』『浄
英禅定尼』と読むといわれている。」と書いてあります。
造立は寛永15年3月26日になっているそうで、島原・天草一揆の原城陥落が寛永15年2
月28日。約一月の違いです。
なお、ここの地区を三会と言いますが、島原の乱に加わった人数(研究者によって違いが
ありますが)、有家町郷土史によると、三会村の人口が当時1,970名、その中で、島原・
天草一揆に加わらなかった人数が656名。多くの人が一揆に加わった事が分かります。
地蔵の服装は16世紀頃からポルトガルを中心にヨーロッパで流行したファーンゲール様式
の聖衣だと思われるそうです。
同墓地に、「まだれいなのキリシタン墓碑」、少し離れた市役所の三会支所の近くに、
「一石五輪塔」も見られますので、興味のある方はご覧下さい。
【おまけ】
皆既月食。電線はあるわ、車は通るわ、ナイターはつけてあるわ、家の灯りはあるわ、準備
はしていないわで、良く撮れませんでしたが、面白いナイターショーでした。でも、あの月、
どこから吊してあるんでしょう。学芸会の時は、舞台の天井から吊したのですが・・・・
(参考・文・写真引用:「島原市の文化財」~島原市教育委員会刊より)
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