吾妻町温泉神社二王石(いわくら)~雲仙市吾妻町
吾妻町、旧山田村にある、温泉神社です。以前は「四面宮」、「筑紫野国魂神社」、と云い、
一の鳥居の額束には、「四面大明神」と書いてあります。二の鳥居には「温泉神社」と書い
てあります。
ここと、有家町、千々石町、諫早市にもありますが、「歴代鎮西要略」には、「大寶元年辛
丑、肥前州高来郡温泉神社垂跡、分身末社四所産、曰山田神、有家神、千々石神、伊佐
早神」となっているそうです。
これで、山田村(現雲仙市吾妻町)、有家(現南島原市有家町)、千々石(現雲仙市千々石
町)、伊佐早(諫早市)に、末社が四カ所あったことが分かります。
今では、温泉神社といっていますが、昔は普通、「四面宮」といい、明治2年、神仏分離令と
共に、温泉神社になります。昔の方は「お四面さん」と云っています。
千々石も「温泉神社」と云いますが、神社裏には、「四面宮」と書いた額束が置かれていま
す。
雲仙は有名な修験道者の修行場で、それだけ、霊験があったわけですが、山深く、今と違
って道も充分でなく、登りにくく、この四カ所の神社が、遙拝所であったみたいです。
また、女性禁制であったので、千々石には「女人堂」があり、女性はここに籠もり、祈祷して
いたそうです。
さて、「磐座(いわくら)」ですが、
によれば、「人間の請に応じて石や木に降臨影向する。石はその座であるので。『磐座』と
呼ばれるのである。」と書いてあります。
三の鳥居の左右に、大きな岩があり、「吾妻町史」には、「二王石(いわくら)」と書いてあり
ますが、二つ並んでいるので、「二王石」と呼ぶのかと思い、「二王」を調べても意味が出て
来ません。
「仁王」様を、「仁王尊」「二天王」「二王」とも呼ぶそうですから、それもあるのかな?「仁王」
様みたいに左右に二つ、がっちりと神社を守っているみたいな感じがあります。
(参考・文引用:「吾妻町史」「有家郷土史」「石の宗教~五来重著」「島原半島の神社を訪
ねて~林田秀晴著」「説明版」より)
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