「日野江城跡階段遺構再調査」~南島原市北有馬町
日野江城の階段遺構については、以前紹介をしました。→こちらをクリック
平成10年に、一回調査をしていますが、保護のため、埋め戻していましたが、15年ぶり
に、保存状態、経年変化等の調査の実施のために、再度、掘り返しての調査です。
前回の、調査の様子です。
再調査をやっていると聞いたので、見学に行ってみました。
柵がしてありますが、これは、イノシシが入らないようにしてあるだけで、簡単に入れます。
戻る時はチャント鍵をかけて。
4,5名で草刈りをおこなっており、こうして見ると、城の様子が、よく分かるようになっていま
す。島原城を造る時、原城、日野江城の石垣も持っていっていますから、残っていたら、ど
んな風景だったのか?
柵を開けて入っていくと、覆屋が作ってありました。雨水、直射日光の影響を防ぐためだそ
うです。前回の調査では、なかったのですが・・・・・
誰か調査をしているかと思ったら、誰もいなく、ただ、見学者用に入れるようにしてあったの
で、入って見たら、一番上の写真。一応、撮影禁止の札が出ていないか、確認をして。
見学者通路は、階段を囲むようにして作ってありますが、全貌が見やすいですね。
上からみたもの。
真上から見たもの。
この階段で、特徴的なのは、階段石垣が、野面積みではなく、切石を使った、外来系の技
法で造った物。赤の四角で囲んだ部分です。海外貿易を行い、海外の影響が伺えます。
もう一つの特徴は、前にも書きましたが、城主有馬晴信がキリシタン大名で、この階段に五
輪の塔碑、宝篋印塔等の仏教関係の石造物を使っていること。仏教に対する考えが分かり
ます。
前回の紹介では、写真で紹介をしましたが、これは、前回の調査の時の実測図です。赤の
所が、五輪の塔碑等の石造物。これを、踏んでこないと城には入れません。
黄色の部分が、外来系技法石垣。上の写真の部分です。
階段遺構の中には調査のために入られませんが、仏石は見学者コースからも充分に見る
ことができます。上は梵字だと言うことが分かると思います。
以前の写真を見ると、流失している部分などあったのですが、今回行って見ると、随分、形
がはっきりして、多分、崩れた部分の石を、組んでいった気がしているのですが、誰もい
なかったので、聞くことはできませんでした。
なお、この階段遺構を、保存のため再び埋め直すのか、保護のための施設を作って、いつ
でも見られるようにするのか、関係者の方に聞いてみたら、調査をしながら、検討中だそう
です。覆屋の設置が、27年3月31日までになっていますから、それまでは見学ができると
思います。
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