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2014年7月 2日 (水)

「ばらかもん」~ヨシノサツキ著

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先月、28日の長崎の地方新聞、「長崎新聞」です。

赤の四角の所、何かと思ったら、「ばらかもん」という、テレビアニメーションの宣伝で、7月

12日から長崎で放映されるそうです。


最近は、「ビッグコミック」系統しか読んでいないので、まあ、新聞一面使っての宣伝なら、

売れてる作品かなと思って、本屋さんに行ってみたら、9巻まで出版されていて、試しに2巻

ほど買って来てみたら、最初の台詞が、


「こら!!なる(注:登場人物の名前) そんなトコで何(なん)ばしよる。危なかけん登ったら

ダメち言ったろう?」


これ、長崎弁ですね。目次を見ると、「ばらかこどん」「やなわっ」「どんくどん」「ひとっくるま」

「おんなんこどん」「しゃ」「よそんもん」「郷長がいのむしこ」「ひとんもち」「だんぽ」。分かる

所はありますが、長崎市内、長崎南部の方言とはチト違いますね。


あとがきを見ると、「作者のヨシノ先生が生まれ育った、長崎県は五島列島。」と書いてあ

り、これで納得。


ちなみに、「ばらかこどん」は「元気な子」。「やなわっ」は「引っ越し」。「どんくどん」は「かえ

る」。「どんく」は「かえる」。「どん」は「一郎どん」とか、映画などで出てくる、名前に付ける

「どん」。「ひとっくるま」は「一輪車」。「おんなんこどん」は「おんなのこども」。


「しゃ」は「おかず」、千々石でも、使いますが、千々石に来た当時、「しゃはなんが良かね」

と訊かれ「?」。「よそんもん」は「都会の人」と書いてありますが、他の土地から来た人。「郷

長がいのむしこ」は「郷長の息子」、「郷長」は地域のまとめ役。こちらでは、少し都会風に「

自治会長」。


主人公は、書道家。書道展の受賞パーティーで、浣腸、失礼しました、漢字変換で浣腸と出

ました。浣腸ではなく、館長に「手本のような字と言うべきか、賞のために書いたものという

べきか、実につまらん字だ」と言われ、館長をぶん殴り、父親(書道家)に、頭を冷やしてこ

いということで、五島にやらされます。

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書道が関係するとは言っても、ビッグコミックスピリッツ「とめはねっ!鈴里高校書道部」(N

HKでドラマ化された作品)のように、本格的な書道漫画ではなく、島での人間の付き合い

が主になった作品。

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一番最初に仲良しと言うか、押しかけられるのが「なる」ちゃん。みんな優しい人ばかりで

す。


さて、少し話が重くなりますが、五島と隠れキリシタンとは関係が深く、寛政9年(1797)

年、五島藩主による要請で、西彼杵郡半島から、多くの潜伏キリシタンが移住したそうで

す。


これは、福江藩(五島藩)では享保年間、暴風、干ばつ、害虫による飢餓、また、享保末か

ら寛政元年にかけて天然痘も流行し、農民が減少、村が全滅するところもあったそうです。


キリシタン追放と農村再興において大村藩と福江藩は利害が一致し、「百姓移住協定」を

結び、大村藩は移民を、外海地域のキリシタン村(三重、黒崎、神浦、瀬戸)に限定し、仏

教宗門の手形を発行しているそうで、外海から五島に移るとき、期待があったのでしょう、

「五島へ 五島へと皆ゆきたがる五島はやさしや土地までも」という唄も残っています。



最初の移住が、108人、その後、福江藩から千人の申し込みに対して、はっきりはしてい

ませんが、3千人が移住したと言われているそうです。(「五島・久賀島【ひさかじま】キリスト

教墓碑調査報告書 復活の島~五島・久賀島キリスト教墓碑調査団編・長崎文献社刊」よ

り)


以上のことはマンガには関係ありませんが、今日、又続きの3巻と4巻を買って来ました、

面白いので、多分9巻まで買うでしょう。主人公は、自分の書道にかなり、迷いを持っている

ようですが、どこで自分の壁を破るのか?多分、上の登場人物、五島の美しい自然との出

会いで、新境地を開いていくものとっています。


とにかく、明るく、面白いアニメーションになりそうですから、長崎の方は、長崎国際TV、7

月12日(土)10時からをお楽しみに。なお、ネットの「ガンガンONLIN」でも読めるそうです


(参考・文引用「五島・久賀島【ひさかじま】キリスト教墓碑調査報告書 復活の島~五島・

 久賀島キリスト教墓碑調査団編・長崎文献社刊」より)




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コメント

私はこのコミックを見かけたのは大波止にある九州商船の「情報サロン ぷらっと五島」というスポットです・・・トラックバックしますね(^^)

五島が舞台のマンガとは、覚えている中では初めてです。
いま、4巻目を読んでいる所です。トラックバックはご自由にお使い下さい。

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