「季節を知らせる花」~白井明大・著 沙羅・絵
本屋さんで、ふと気になって、手に取った本。
以前、印刷会社に勤務し、作者、編集者、装丁者等の方と打ち合わせをし、本作りをしたせ
いか、本を手に取ると、本を作った方々の思いが、強く感じられる本があります。この本もそ
の一冊です。
「春となりのふきのとう」「余寒の梅」「春宵の沈丁花」「葉守の馬酔草」「椿の言祝ぎ」「桃に
乙女」等々、五十種類の草花が取り上げられています。それぞれに、
花の絵、詩、短歌、俳句が紹介され、花にまつわる話、植物学的な話等が、分かりやすく書
かれ、花の本性が明らかにされます。
「なかにはレンゲツツジといって、致死性の毒を持つつつじもあり、・・・・・つつじは漢字で躑
躅と書き、その字には足踏みする、たたずむといった意味があるそう。羊がつつじの花を食
べたら毒がまわって足踏みしてもがき、ふらふらしたことが名前の由来とか。・・・・・・また花
の美しさに思わず足踏みして留まり、見惚れてたたずむことから躑躅というとも、・・・・・・」
「宵待の月見草」の所。
竹下夢二の恋に触れながら、「月の出を待つことと、恋人を待つことはよく似ています。月
も、恋も、待つ身にとってはただ待つしかないところが。」落ち着いた、いい文章ですね。
どこから読んでも良く、、あわてて、いっぺんに読まず、思い出した時に、その季節の花の
所を、一年がかりで読めば良いでしょう。
たんぽぽ 川 崎 洋
たんぽぽが
たくさん とんで いく
ひとつ ひとつ
みんな 名まえが あるんだ
おーい たぽんぽ
おーい ぽぽんた
おーい ぽんたぽ
あーい ぽたぽん
川に おちるな
皆さんも、本棚の片隅に、如何でしょう。
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