「走れメロスは歩いていた」?~たまには週刊誌を
久しぶりに週刊誌を買いました。久しぶりにといっても、3日前、別の週刊誌を買ったばか
りですが・・・
この「65歳で決断する『終の2択』」、「夫が死んで『幸福な妻』『不幸な妻』」という、題字が
気になります。ウチのカミサンはもちろん「幸福な妻」でしょうが・・・・
さて、本屋さんに行ったら、猫と犬の本が多いこと。
「犬に言いたいたくさんのこと」「涙猫」「ネコの涙」「ネコに言いたいたくさんのこと」「猫たち
の恩返し」「世界から猫がきえたなら」「人生はニャンとかなる」。
何ですかね、これ。ウチ、隣の犬と猫から5年も悩まされています。私が某国の国王なら、
「発禁書」にしているんですが。
さて、週刊誌をめくっていたら、「走れメロスは歩いていた」の目次が目に入ったので読ん
でみたら、中学生2年の村田信一君のレポートが、理数教育研究所主催のコンクールで
最優秀賞をとり、話題を呼んでいるとか。
「走れメロス」は教科書にも載っているので、皆さんご存じだと思います。太宰治の作品。
簡単に書くと、いろいろあって、3日間のうちに町に戻ってこないと、人を信じない王様に、
親友が処刑されるというもの。
はたして戻ってこれるか、手に汗を握る物語。また、友情、人を信じることを主題にしてい
ます。
村田君のレポート。「初夏満点の星の深夜出発」との記述から、メロスが深夜0時に出発と
仮定。
「一睡もせず十里の道を急ぎに急いで、村に到着したのは、翌る日の午前、日はすでに昇
って、村人達は野に出て仕事をはじめていた」とあるので、夜通し走って午前10時に到着
したものと仮定。
計算すると、10里=約39㎞。村へ到着するのに10時間。計算すると、平均時速は3,
9㎞。「一般的な男性の歩行速度は4㎞なのでメロスは往路は歩いたことが分かります」。
復路は、「目が覚めた時は翌る日の簿明」と書いてあり、物語の舞台はイタリア南部、北
緯38度付近、日本では仙台とほぼ同じ軽度。緻密な考え方ですね。
そこで、メロスが目覚めたのは、「午前4時」と推定。「悠々と支度を始めた」ので、出発を
午前4時30分と推定。
と言う事で、あとは簡単に書けば、出発から12時までの平均時速が2.7㎞(この間は川
の氾濫がありますが)。
途中、山賊に襲われますが、処刑場に辿り着いたのが、仙台の夏至の日没時間から午後
7時と推定。
と言う事で計算すると、最後の死力を尽くして走った時速が、5.3㎞。私が、少し早めにウ
ォーキングする時の速度が、時速6㎞。結果、メロスは、計算上では歩いた、ということに
なります。
村田君は、こう感想を述べているそうです。「『走れメロス』というタイトルは、『走れよメロ
ス』のほうがあっているなと思いました」、村田君、中学2年ですよ。すごい、着眼点とユー
モア。
結局、「65歳で決断する「終の2択」、「夫が死んで『幸福な妻』『不幸な妻』」はまだ読んで
いません。読まない方が良いかな、特に後者の方は。
橘公園の桜。桜開花の基準木を見に行ったら、まだまだですね、
帰りがけ、学校のユキヤナギが、少しばかり咲き始めていました。春はすぐそこ。わたしの
心はいつも冬。
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