節談説教~御正忌報恩講から思い出したこと
お寺は、葬式と法事くらいで、暇かと思ったら、年間、御正忌報恩講、婦人会法座、春彼
岸会法座、春永代経法座、親鸞聖人降誕会、盆会法座、秋彼岸会法座、秋永代経法座、
その他、日曜学校等、以外と忙しいもの。おまけに、お葬式は、いつあるか予約があるで
なし。
縁あって、地元のお寺の檀家になりましたが、今日は、御正忌報恩講で、前に聞いた法話
が面白く、今日も出かけて見ました。
講師(布教師)は、山口県の正法寺住職白石智昭師。「お楽に聞いてください。寝ても、足
を四方八方、伸ばしても良いんですよ。・・・」「町村合併で、人口が27,422名、猪が3万
頭・・・・・山口県は浄土真宗のお寺が630。これ、コンビニより多いんじゃないです
か・・・・」ということで、面白く話を始められましたが、中に親鸞上人の生い立ちまで語ら
れ、多分初めて聞く方もあるようで、参考になったのではないかと思います。
さて、これまで2,3名の講師の方の声を聞いていると、あちらこちらで、話をされているの
か、良く通る声で、ひょっと聞くと、浪曲師か講談師のような声。これで、思い出したのが、
上の、小沢昭一の「日本の放浪芸~節談説教」。
日本から消えゆく芸を、日本全国廻って、集めたものです。これに「節談説教」というのが
あり、お経は読むと分かるとおり、何が書いてあるのか分かりにくく、特に、昔は今と違っ
て、一般庶民は、学問はなく、その人々に、仏典を分かりやすく説く事が必要で、そのため
専門職ができ、その一つとして節談説教が派生します。
浪花節のように節をつけて、話をしますが、中身は阿弥陀如来を背にした、仏教の話で
す。
近代、近世に真宗に盛んになり、名人と言われる人も現れ、寺社等を回り説法をし、節の
無い説教はなかったそうです。
明治以降、浪花節だと批判をされ、今日では、ほとんど聞くことが無くなったと言うことで
す。
心を開かせるには、笑わせることも大事で、開かれた心に、仏の教えを教えていく。上の
テープは名人と言われる人の、録音で、興味あるものです。
さて、各寺でも、法話があっていると思いますが、是非、聴いて見てください。下手な講演
会の話より、感心します。おまけにタダです。
いま、樹木葬、散骨、果ては、宇宙に遺骨を送る事までやっているみたいですが、まあ、
個人の自由でしょうが・・・・・私も、若い時は散骨(博多の中州に)を考えていたのですが、
段々歳をとっていくと・・・・
お寺に置いてあったパンフレット。若い方は、知らない方もおられると思いますので、参考
に、年期です。
一周忌、三年忌、七年忌、十三年忌、十七年忌、二十三年忌、二十七忌、三十三年忌、
三十七年忌、五十年忌。おじいちゃん、お婆ちゃんの命日が分からない方は、位牌等に
書いてあると思いますのでご確認を。カミサンの実家でも、ばあちゃんの年期はいつだっ
たか、皆でワイワイやったことがあります。
なお、年期は、五十周忌までですが、私の父母の五十周忌の時は、私は113歳です。命
がもてるかな?
解説に書いてあることを忘れていました。上の話とダブりますが・・・
「節談説教は、今まで学問の世界でも無視されて、研究の対象になることはなかった。教
団発展に最大の力を注いだ説教師達は、長い歴史を通じて底辺の庶民たちから渇仰され
たが、ついにそのきびしい生活の実態は、宗門の上層部や学界では正当に評価されるこ
ともなく、今、静かに消滅の道をたどりつつある。」
ただ、私が聞いたお一人の方は、節談っぽい所があり、ひょっとしたら、名残がまだ残って
いるのかも知れません。
(参考:引用:「日本の放浪芸」~小沢昭一)
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