正月の行事②~鬼火
千々石では「鬼火」と言います。「オネビ」「オンノメ」「オンノホネ」という所もあります。
「左義長」と同じで、小正月の火祭り行事です。千々石では一月七日に実施。
こちらでは、子供会が中心になって、実施をしています。私の、自治会では実施していない
ので、近くの自治会の、鬼火をしているところに、松飾りを持って行って、焼いてもらいまし
たが、子供の姿が見えなく、
「子供は?」
「2人しかおらんとよ。もう、大人の行事たい。」
数年前は、どこの子ども会でも、鬼火をし、高学年が下の学年を指導して、山から木や竹
を切ってきて、積み上げていたのですが・・・
みれば、矢印のところに、子供が二人。田舎に住んでいれば、少子化は、「ああ!実感」。
大人は、お喋りをしたり、酒を飲んだりで、自治会の良いコミュニケーションの場。
子供は、この日に、習字の紙を焼いて、高く上がるほど、字が上手になるとか、体を温め
れば病気にはならないとか、餅やイモを焼いて、竹のはぜる音にビックリして、楽しんだも
のですが・・・・
さて、山本謙吉氏の歳時記によれば、「左義長」のところに、「どんど場は村はずれや道の
辻、坂の根、橋の袂など一定しており、東国では道祖神の祭りと統合して、さいと焼きとも
言う。」と書いてあり、この行事、随分昔からあったらしく、続けて、「『徒然草』に「さきちよう
は、・・・・・・」(第180段)とあり、また、「『弁内侍日記』には、建長三年(1251)正月16
日、左義長が行われたことが見える。」と記されています。
こちらでは「鬼」という字が入っていて、なぜ「鬼」という字が入っているのか、調べて見る
と、新上五島町の公式サイトでは、「オンノホネ」として、「鬼の骨まで焼き尽くし、災いを取
り除く正月行事で・・・」とあります。
「吾妻町史」には、「・・・大隅半島では、鬼の死体からいろいろなものが発生した。そのこと
については民俗学の大林太良氏は、死体化生型作物起源神話の痕跡がとどめられてい
るとも言っておられる。」・・・・・「正月の火祭りの起源といえば、天から降った神ないし鬼が
死に、その死体に作物が発生し、それが儀礼化して火祭りが始まり、また鬼の死体ないし
死体に発生した作物を焼いたことから、火祭りの焼餅が始まった。」と書いてあります
(太陽と月 小学館発行)。
正月の行事③は、1月20日、午前五時から、橘神社軍神橋下の千々石川で、寒中禊が
行われます。もちろん、みなさん、川の中に入ります。これを予定していたのですが・・・
私、残念ながら、不倫を初めとして、禊ぎするほど、悪い事はやっていません。おまけに、
朝五時には起ききれませんから、これはパス。
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