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2013年12月26日 (木)

復興節~添田さつき作詞★「ごちそうさん」を見ながら

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今日のNHK朝ドラ、「ごちそうさん」を見ていたら、「復興節」を歌っている場面があり、思い

出したので。


一度、紹介したことはあるのですが、上の写真は、「ソウルフラワー・モノノケ・サミット」が

出した、「アジール・チンドン」。普段は、「ソウル・フラワー・ユニオン」という名のバンドで、

活動をしています。以下の文は、このCDのライナーノーツからの抜き書きを加えながら。


1995年の阪神・淡路大地震。バンドは大阪在住ですが、被災地で何かできないかと考

え、と言っても、被災地に音響設備もなく、考えたのが、チンドン屋形式。この、災害地で

の野外演奏は、YouTubeでも見られます。


このCDの最初に入っているのが、「復興節」。被災地が阪神・淡路でしたから、歌詞が原

曲とは少し違っています。


本来の「復興節」は1923年の、関東大震災の時に作られたもの。震災直後に、演歌師

の仲間から依頼され、添田唖蝉坊(添田啞蝉坊)の息子、添田さつきが作ったもので、添

田唖然坊は明治、大正時代に活躍した演歌師の草分けです。


ライナーノーツによれば、添田さつきは、「演歌の明治・大正」、「演歌師の生活」で、次の

ように書いているそうです。


「日暮里の焼亡をのがれた地域とはいえ、夜は暗く死んだように沈みかえっているそんな

中で歌声をあげたりしたら、袋だたきにあうのではないか、そんな不安があった。とある横

町で歌い始めると、たちまち、暗い家々からとび出してきた人々に囲まれた。しかし、それ

は不安とは逆に、熱心に聞き入る人々であった。」


なお、この曲の唄本は飛ぶように売れ、「悲しい時でも、うれしい時でも。苦しい時でも、辛

い時でも。人は歌う。それぞれが置かれた状態の違いはあっても、それはそれなりに、う

たわずにはいられないものが、人間にはある。状態下のそのままを吐き出すこともあれ

ば、逆の表現をとることもある。そしてそれは、歌唱表現の上手下手とは関わりのないこと

で、またさらに表現力をもたない者。極端にいえば、啞でさえ、心の底ではうたっているの

だ、という感得をしたことは、まったく何よりの私の収穫だった。」


よく、被災地で音楽家が演奏会を開いている姿があり、押しつけがましいとの気持ちも持

っていたのですが、添田さつきの文章を読み、音楽が持つ力について、考え直しました。


■うちは焼けても 江戸っ子の

 意気は消えない 見ておくれ アラマ オヤマ

 たちまち並んだ バラックに

 夜は寝ながらお月さま眺めて

 エーゾ エーゾ 帝都復興 エーゾ エーゾ 

■田舎のお父さんお見舞いにやって来て

 蒲田でびっくり仰天し アラマ オヤマ

 すっかり焼けたと 聞いて来が 焼けたやら 焼けねえやら

 どっちを向いても 屋根ばかり

 帝都復興エーゾ エーゾ

■嬶が亭主に言うようは

 お前さんしっかりしておくれ アラマ オヤマ

 「今川焼」さへ「復興焼」と改名しているじゃないか

 お前さんもしっかりして

 帝都復興エーゾ エーゾ

■騒ぎのさなかに生まれた子ども

 つけた名前が震太郎 アラマ オヤマ

 震次に震作 シン子に復子

 その子が大きくなりゃ地震も話の種

 帝都復興エーゾ エーゾ

■学校へいくにもお供をつれた

 お嬢さんがゆで小豆を開業し アラマ オヤマ

 恥ずかしそうに差し出せば

 お客が恐縮しておじぎをして受け取る

 帝都復興エーゾ エーゾ

■ツンとすましていた事も

 夢と消えたる奥様が アラマ オヤマ

 顔の色さえ真っ黒け

 配給米が欲しさに押したり 押されたり

 エーゾ エーゾ その意気 その意気 エーゾ エーゾ


メロディは中国の俗曲「沙窓」を転用したとのことです。作詞はもちろん、添田さつき氏で

す。読んでみれば、庶民のたくましさが感じられます。


考えれば、日本は地震、台風、噴火、津波、木造建築による大火などに苦しめられた国。

その度に、復興をしてきています。日本人は、以外と打たれ強い国民なのかな?これ

で、政治家と官僚がしっかりしていれば・・・・・


★一部差別用語が入っていますが、その当時のままの用語を使っています。ご了承くださ  

 い。

(参考・文引用:CD「アジール・チンドン~ソールフル・モノノケ・サミット」ライナーノーツよ

 り)






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