清須会議~三谷幸喜著
昨日は急に寒くなって、朝から、体調が変だぞと思ったら、いつもの持病。心房細動がで
ちゃいました。昼まで待っても、治らないので、かかりつけのお医者さんへ。どうせ、お泊ま
りになるだろうと、一冊本をもって行く事に。
病院で良いのは、集中して本が読めること。家だと宅急便とか、家屋のリフォーム会社の
人とか、新興宗教の人だとか、電話がかかってきたり、カミサンのお小言があったりで・・・
で、まあ、カントの「実践理性批判」は具合悪いときには難しいし、「官能小説・悶える人
妻」なんかは、病院のベットでは読めないし(看護師さんが様子を見に来るので)・・・・
以前買っておいて、まだ読んでなかった、「清須会議」を持って病院へ。思ったとおり、点滴
をしながらお泊まり。
「清須」は「清洲」でなかったかなと思って、ウィキペディアで調べたら、「清須会議」の標記
が使用される場合もある、とのこと。
これ、今、映画化され上映中。小説の方も面白く、何しろ出だし「一 天正十年六月二日
朝 燃えさかる本能寺本堂における、織田信長断末魔のモノローグ(現代語訳)
熱いな、だいぶ熱くなってきた。
それにしても、まさかこんな形で死を迎えるとは。だって、昨日の夜まではこく普通の一日
だったんだ。・・・・・・・せっかくなんで、ちょっとかっこ良く言ってみたよ。・・・・」という書き
方。この「現代語訳」というのがミソ。そして、全編「モノローグ」。
「清須会議」は織田信長、信長の嫡男織田信忠が亡き後、清洲城で、跡継ぎを誰にする
か、開催されたもの。
出席者は、柴田勝家、羽柴秀吉、丹羽長秀、池田恒興。後継者として、織田信雄、織
田信孝が候補。
小説では、信孝を押す、柴田勝家、丹羽長秀。信雄を押す、羽柴秀吉。秀吉は不利だ
が、丁々発止の駆け引き。
あと、誰が継いだかのどんでん返しは、高校の時、日本史をしっかり勉強した方なら、ご存
じの通り。
読んで見て、気になるのが「黒田官兵衛」。竹中半兵衛と並ぶ秀吉の参謀。この本にも、
官兵衛の知略によって、秀吉が助けられる様が書いてありますが、官兵衛はあまり切れ
者であったため、秀吉から警戒もされています。秀吉が天下を取るきっかけとなった、「中
国大返し」を画策したのも黒田官兵衛。
「黒田官兵衛」、歴史が好きで無い方には、耳慣れない名前ですが、私が初めてこの名前
を知ったのが、坂口安吾の「二流の人」。他にも、吉川英治、池波正太郎、松本清張、童
門冬二等々も取り上げています。
来年のNHK大河ドラマで「軍師 官兵衛」が放映されますが、とにかく、興味深い人物で
す。どのように描かれるのか、今から楽しみにしています。
さて、この本、上がカバーですが、パラリと外れたら、もう一つ、下のカバーが出てきまし
た。
多分、下が最初の本のカバーで、映画化が決まって、上のカバーを作ったのでしょうが、
2枚カバーがあった本は、初めてで、なにか得した感じ。
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