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2013年10月 6日 (日)

十二支公園★申の公園&天狗と太蔵の里~諫早市

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旧飯盛町役場から、諫早へ抜ける道の途中、土師野尾(はじのお)付近に、いきなり大きな

鳥居が現れます。額束には「八天狗」と書いてあります。


八天狗とは、愛宕、比良、大山、大峰、鞍馬(時代劇の鞍馬天狗、ではありません)、飯

縄、英彦山、白峰、の八山に住む天狗だそうです。


この、鳥居の足元になんと、左の写真が、これまで、十二支公園として、牛、巳、未の公園

と見てきましたが、さっそく、鳥居をくぐってしばらく行くと、土師野尾のバス停あたり、同じよ

うな鳥居があり、同じような標識が建っていました。
 

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道が狭いのですが、しばらくいくと、左手に標識と階段が、標識は朽ちかけていましたが、

多分、「公園 申 天狗と太蔵の里」と書いてあるようでした。

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道の少し広いところに車を停め、階段を少し登ると

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鳥居があり、はやり額束には、「八天狗」と書いてあります。真ん中の階段の上がったとこ

ろには、記念碑でしょう。正面には「八天祭基會(?) 一金 百圓也 施主 浮(?)田徳之

助、左側に「大正五年十月建立 土師ノ尾在郷軍人」、右側に「昭和十四年一月 一金 百

四拾圓也 原太良組中」と書いてあり、多分、ここを整備したときの記念碑か?


この、鳥居が面白く、向かって左の後には、「昭和三十一年四月再建」と書いてあり、横に

以前の額束でしょう「八天狗」と書いた額束が置いてありました。右の柱には、一番下の方

に三行並んで、「庄屋 納(?)吉」、「横目 歳吉」、「乙名 多十」と書いてありましたから、

江戸時代になるでしょう、上の方がほとんど見えなく、年代を表すのでしょう、何とか、

「永」、「申」、「寅」、とは読めました。「四月吉祥日」こちらは、はっきりと読めます。


読んだのに間違いが無ければ、「甲寅」の年で、「永」がつく年号というと、1854年の嘉永

(1848~1854)、あたりなのかな?


この、鳥居は以前のものを利用したのか、片方だけ、昔のものを使ったものなのか?良く

見ると左右の古さが若干違うみたい。


さて、この鳥居を右側に行くと、広場があり、ここが、十二支公園のひとつ、「申の公園」

になります。

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なんと、真ん中に土俵があるだけ、土俵はしっかり、おおってあったので、今も祭りの時な

どに使われているのでしょう。矢印の所に看板。字がかすれて読みにくいところがありま

す。


「申の公園 天狗と大蔵の里

 その昔、江戸相撲の名力士であった、稲妻太蔵が、幼少の頃にここで天狗と相撲をと

 ったという民話がのこされています。」これで、土俵がある理由が分かります。


もう少し、詳しく説明すると、子どもができなかった夫婦がおり、八天神社に願をかけ、丑の

刻参りを毎晩行い、満願の時、天狗が自分の懐に入った夢を見て、子どもを授かったそう

です。名前を天狗の申し子と言うことで、太蔵と名付けたそうです。


その子が、小さいときから力持ちで、毎日八天岳に草刈りに行っていたところ、天狗が現

れ、相撲を教え、しこ名を、「稲妻」と名乗って江戸に上り、日本一の力士と肩を並べ、その

うち日本一の力士も、太蔵には及ばなくなったそうです。


その力士が、「一度で良いから、白星を譲ってくれ」と懇願し、太蔵も哀れに思い、負けてや

ったそうです。


しかし、天狗が怒って、太蔵の体から離れてしまい、それ以来、勝てなくなり、晩年は故郷

に帰って農業をいとなみ、寛延三年七月十九日に他界します。


さて、この八天岳の山頂に、「ごっとん石」というのがあり、行って見たかったのですが、

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足元は丸太で階段を組んであり、歩きやすいのですが、急階段で、距離があり、心臓病が

心配なので、途中から引き返して来ました。本に写真が載っていたので

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この石は、上の石を押すと、「ゴットンゴットン」と音を立てるそうです。

あるとき地震が来て、上の石が深い谷間に落ちたとき、太蔵が肩に担いで、軽々と持って

登ってきて、もとあったように、上に乗せたということです。見てみたかったのですが、残念

でした。


なお、ゴットン石と呼ばれるものは多良見にもあるそうで、小浜町の富津にも、「ガックリ石」

というのもあります。

(参考・文引用・写真:「諫早史談~田中為市著」「諫早を歩く~山口八郎著」より)




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