マッチ箱日記~文・ボールフライシュマン 絵・バグラム・イバトゥーリン 訳・島式子・島玲子
どうも、昨日の不整脈が後を引き、こういうときは、古人曰く、「健耕病読」。健康なときに
は畑を耕し、病気の時は、読書に親しむと言うことで、日がな一日読書に耽っておりまし
た。
その中で、この絵本、「マッチ箱日記」、に出会いました。イタリア人で、お父さんが、アメリ
カに出稼ぎ、その後家族でアメリカへ移住。
移住したとき、貧乏な子どもだったのが、ある程度、裕福になり、歳を取り、そこに孫娘が
訪ねてきます。絵がとても素敵で、以前紹介した、ショーン・タンの「アライバル」をふと思い
出しましたが・・・ジャンルは違いますが。
孫に、部屋にある、気にいったものの話をしてあげるよ、と言うことで、孫娘が選んだのが
マッチ箱が入った、古い箱。
この、マッチ箱の中に、オリーブの実、写真、ペン先、切符、ビンのふた等が入っています。
その一つ一つが、字を書けなかった頃の、主人公の日記で、思い出が詰まっているもので
す。貧しかったときのこと、移民の旅のこと、移民だということで、いじめたれたこと・・・・・
多分、小さな子どもも、「移民」とか、難しい事もありますが、ゆっくり説明すれば、分かる
と思います。とにかく、絵が素敵で、丁重で、分かりやすく書いてありますから。
大人でも、絵をゆっくり楽しみながら読めば、読みごたえがある絵本です。
そういえば、マッチ箱ではなく、皆さんの机の奥にも、小さい頃の、思い出が詰まったもの
がありませんか?一度、探して見るのも楽しいかも・・・・そんなことを思わせる絵本です。
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