島原半島の方言について
島原半島と言えば、外から見ると、全部一緒に見えるそうですが、現在は平成の合併で、
三市になっています。それ以前は、島原市と、南高来郡16町でした。この1市16町につい
ても、明治時代からの町村合併によって、まとまってきたものですが・・・同じ島原半島で
も、それぞれに特徴があります。
現代、TV等の影響で、方言が段々薄れていっているところです。方言についていえば、各
町の郷土誌に若干は書いてありますが、単語が多く、単語は会話の中で使うもので、実際
の会話でのアクセント、イントネーションを聞かなければ、本当の発音は分からないもので
す。「諫早方言の会」で出版された「諫早地方の方言集」はCD付きです。
また、方言の資料には、各町の方言しか載ってなく、同じ会話をどのように話しているの
か、比較しているのがなかったのですが、偶然に見つけました。
昭和28年発行、著者は山本靖氏。発行所が「長崎県南高来郡湯江村湯江中学校」になっ
ていますから、多分、山本氏は学校の校長先生かと思うのですが・・・そして、昭和50年に
復刻印刷。
比較してある方言は、西郷地区の方言、大正地区の方言、加津佐の方言、深江の方言で
す。西郷村と大正村は合併して、瑞穂町になります。
少しずれていますが、図工の通知表が「2」ばかりだったので、お許しを。「瑞穂」の所に、
西郷地区、大正地区があります。
簡単なところから、
西郷地方:「モーナンジナネ」
大正地方:「モー、ナンジジヤロカイ」
加津佐地方:「モウナンジテンヒョウカイ」
布津地方:「モウナンジカナイ」
共通語:「もう何時でしょうか」
西郷:「モウヨジハングレジャロダイ」
大正:「モウヨジハングリヤジャロダノマイ」
加津佐:「モウヨジハングライデンヒョウダナイ」
布津:「モウヨジハングリジャロナイ」
共通:「もう四時半くらいでしょう」
西郷:「ワレモコンナ」
「イテンヨカロンジョンコンナ」
大正:「ワイデンコンカ」
「イテンヨカンジョンコンカ」
加津佐:「ワリモコンナ」
「イテンヨカバッテコンカナィ」
布津:「ワルモコンカナー」
「イッテンヨカーコンナー」
共通:「お前も来ないか」
「行ってもいいけれど、来ませんか」
いまは、だんだん共通語に近づいてきていますが、高齢者の方は、まだまだ、このように
話をしています。聞いていると、意味が分からないところもありますが、何となくほのぼのと
しますね。方言がだんだん無くなっていくのと、人情が薄れていくのは何か関係があるのか
な?
方言でいえば、「探偵!ナイトスクープ」で、「全国アホ・バカ方言の研究」を行い、小冊子
が関係者に配られましたが、これをふくらませ、新潮文庫から「全国アホバカ分布考」が出
版されています。両方持ってはいますが、まだ、読んでないのでそのうちご紹介を。バカ、
アホだけでなく、「ホンズナス」、「ホウケ」、「ダラ」、「ダボ」なんてあるんですね。
方言と言えば、初めて、沖縄の宮古の方同士が喋っているのを聞いたら、全く分からず、
一瞬外国語と思いましたが・・・・沖縄弁と、鹿児島弁は特に難しい。
そういえば、東京の下宿に行ったときの最初の日、大家さんがやって来て、「死には気をつ
けてくださいよ」、と言われ、何の事か分からず、ひょうっとしたら、この部屋で、事故か自殺
かで、死んだ人がいたのかと思ったものですが、あとで冷静に考えたら、江戸っ子は「ひ」
と「し」の発音の区別ができなく、「火には気をつけてください」の事でした。東京の方言も
分かりにくい。
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