湯煎餅★たかが湯煎餅されど湯煎餅 その2~雲仙市小浜・雲仙
さて、雲仙の湯煎餅と小浜の湯煎餅の違い、すぐ分かるのが外観です。左が雲仙の湯煎
餅、右が小浜の湯煎餅。
雲仙のは入れものが多角形、小浜のものは円形です。雲仙の入れものは、現代的という
か、組み立て式の入れもの。雲仙のは厚紙の手作りです。
小浜のせんぺい屋さんに寄ったら、店先で親子3人、右側の箱をせっせと作っていました。
この上に、包装紙を貼り付けていきます。ほかの店も覗いたら同様でしたが、これを作る
方が、湯餅を焼くのより時間がかかるんじゃないのかな?
この湯煎餅、「長崎温泉誌Ⅱ」に大正9年生まれの、井手上土産品支店の井手上英雄氏
の話として、「昭和40年頃に四角のセンペイも」焼いたが、湯センペイの形は丸とお客さ
んが思い込んでいるので、全く人気がなく、止めてしまった。・・・・・金属製の缶は4~5年
前まで(注:聞き取りは昭和62年12月になっています)使っていた。・・・・・コストが高くなっ
たので、防湿防止のためにビニール袋に内装し、紙箱に入れて売っている。」との話が載
っていました。
さて、もう一つの違い、昨日書きましたが、創案者が誰であったかよく分かりませんが、
「・・・溫泉が体に良いことから、・・・・」という言葉がありますが、上記の「長崎溫泉誌」に
は、小浜の湯煎餅は温泉水を冷やして使用するそうですが、「雲仙地区では、硫黄の濃い
温泉水であるため使用できず、湯せんぺいの味にも微妙なちがいがある。」とあります。
雲仙の湯煎餅の材料のレッテルです。店によって原材料は少し違いはありますが、原則
的に、卵、小麦粉、砂糖が主になります。
小浜煎餅です
赤線を付けていますが、「食塩泉」と書いてあるのが分かると思います。小浜の湯煎餅に
は、「食塩泉」が入っているということです。
「食塩泉」とは、広辞苑によれば、「水分中に食塩一分以上を含有する鉱泉。浴用して慢
性リューマチ・痛風・血管防止に飲用して慢性消化器病に有効。湯河原・熱海・塩原な
ど。」と書いてあります。温泉水のことです。
良く考えてみれば、溫泉の「湯」を入れているから「湯煎餅」ですね.。
材料の配分については、各店によって秘伝があるそうです。
さて、どれくらい違うか、食べてみましたが、五箱も食べ比べすると、どれがどれだか分か
らなくなってしまい、とにかく、結論から言うと、どれも、おいしかった。
(参考:「長崎県溫泉誌(Ⅱ)~長崎県衛生公害研究所・長崎県自然保護課」より)
今日は、どういわけか、カミサンと歴史博物館の歌川国芳展へ。お食事は、館内の、長崎
の方なら良くご存じの、レストラン「銀嶺」へ。「トルコライス」。
久しぶりのお肉は美味しゅうございました。ただ、カミサンと一日一緒だと、ポチどころか、
緊張のあまり、ドット疲れました。
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コメント
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>雲仙の湯煎餅の材料のレッテルです
これには「湯せんべい」と書いていますね(^^)
別の雲仙のお店で女房が購入した時も「湯せんべい」となっていたので
小浜は「湯せんぺい」で雲仙は「湯せんべい」と言うのだろうと思っていました
私は甘いものが嫌いですから5箱はおろか1枚も食べることが出来ないので
買ってまで調べようとも思いませんが^^;
投稿: 心づくし | 2013年6月23日 (日) 23時22分
お~、良いお目々してますね。
歴史的に見て、小浜の煎餅が先で、雲仙が後からだと思われます。品名も「焼き菓子」、「菓子」、「湯せんぺい」あり、「湯せんべい」の本体の裏は「YUSENPEI」で、ちゃんと「ゆせんぺい」です。
なお、雲仙のものに、温泉水を新たに加えたものがあり、こちらは、容器の印刷と別にレッテルが貼ってあり、本体印刷には「雲仙湯せんべい」と書いてあり、張り直したレッテルには、「塩分泉」が加えて書かれ、品名は、「雲仙ゆせんぺい」から、単に「湯せんぺい」となってますね。
あ~甘い物お嫌いですか?人生の半分損してますね。私も昔はそうでしたから。今では悔やんでいます。
投稿: susikan | 2013年6月24日 (月) 16時14分