南串山町の力石~雲仙市南串山町
南串山町の雲仙歴史資料館南串山展示館です。ここは、南串山町の馬場庄屋の跡地に
なります。左右はもっと広い敷地なのですが・・・・・
馬場庄屋の屋敷が古くなり、解体することになり、何かあればと言うことで、調査をしたそ
うですが、つづらがあったそうです(昔話の舌切り雀に出てくる「つづら」です)。
その中を見ると古文書がぎっしり入っていたそうです。調べると、島原の乱後、人手がな
かったために、小豆島あたりからも移住者が入ってきますが、その人数、南串山町に何名
入ってきて、どの集落に何名住むようになったかと言うことまで書いてあったそうです。
現在、ボランティアの方で、解読中ですが、全部解読するには10年はかかるだろうな。と
言うことでした。このことは、また後日紹介します。本当は、こちらのことを聞きに来たので
すが・・・・
さて、この中に入ろうとしたとき、玄関脇、四角の赤いところに、石が二つ。何だろうと思う
と力石。以前、力石のことを書きましたが、一回調べたことと美人にはすぐに目がいくも
の。
片方が、百二十斤、もう片方が九十六斤。ちゃんと彫りつけてありました。
「金(きん)」、失礼、いつも金がないので・・・「斤」の重量についてはなかなか難しいところ
があるようですが、600グラムになるそうです。ちなみにパンの1斤は340グラムだそうで
す。
片方が120斤ですから72㎏、もう片方が96斤で57.6㎏。
以前にも書きましたが、昔は米一俵が60㎏。義兄弟と話をしていると、「米一俵かつぎゃ
えんもんは、一人前じゃなかったもんな。」という話。この石だいたい一俵の重さになりま
す。
全国の力石の研究をされている本を読むと、力石の重量は75㎏~112.5㎏だそうで
すが、米一俵を基準にしているということらしいです。
石の持ち方、競技方にもいろいろあって、説明すると長くなるので方法名のみ。「石担
ぎ」、「石ざし」、「片手留」、「曲持ち」、「降りさし」、「石回し」、「襷掛け」、「足ざし」、「石
立」、「石投げ」、「地きり」等あるそうです。
力石をみると、みんな丸い形をしていますが、これは、わざと持ちにくくしたと言う説、丸い
方が体を傷つけないと言う配慮も考えられるそうです。
相撲の土俵も、一段高くなって、素人は、転がり落ちたときに、危ないじゃないかと思うの
ですが、あれが返って怪我をしないそうです。昔の人の試行錯誤の結果でしょうが、力石
の丸いのもそうではないでしょうか。
この力石、近所の家にあったのを持ってきたそうですが、字が彫って無ければ、ただ単に
庭石くらいにしか思われなかったでしょう。多分、昔はこの石を囲んで、近所の若者たち
が、力比べをして、賑わった事と思います。まさに、庶民の歴史が染みこんだ石です。
なお、この資料館、毎日開いていないので、行かれるときは、雲仙市の教育委員会まで
ご連絡を。
(参考:九州・沖縄の力石~高島愼助著)
私?持ち上げようとしたら、ポチとも動きませんでした。古人曰く、「色男、金と力はなかり
けり。」
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