原城の抜け穴~長崎県南島原市南有馬町
これ、原城を再建したものではありません。ベニヤ板に、描いたもので、「夢一夜城」。ボラ
ンティアの方が作って、22年目だそうです。話には聞いていて、一度は見てみたいと思っ
ていたのですが、思ったよりも立派なもので、驚きました。明日13日は、「原城一揆祭り」
が昼から、夜にかけて開催されるようです。ネットで検索すると、イベントの時間帯も分かり
ますので、行かれる方はチェックを。
さて、この原城に抜け穴がある事は、世界遺産登録にも絡み、平成9年頃のマスコミを賑
わせたようです。某記事には「発掘調査に新年度から着手する」と書いてありました。
この穴については、以前から、すでに知られていたようで、昭和44年発行の、「南有馬町
郷土誌」に以下のように載せてあります。
「昭和三十八年四月豪雨の浸水で地盤が沈下し直径三米から三,九米の大空洞が突然
できたが、これは天守閣から通じる抜け穴で下の海岸から約六米の高さの所に一.一米、
幅0.七米、乃至0.八米の洞窟があり二十七米で三叉路になり奥が三畳敷になって水が
出ている洞窟につながったものであろうと想像されたのであるが、我国史家の泰斗『黒坂
勝美博士』の令息で、文化財保護委員会の黒坂技官の説によると、往事は築城に当たっ
て排水溝を作るのが普通であるから、これもまたその一つではないかといわれる。またこ
の洞窟は「原城構築」に際に掘られたものであろうが、一揆軍が籠城に際し掘起こして抜
穴に利用したことも同年八月に発掘した際傾斜した穴でこの穴からでた瓦陶器の破片から
察せられるが明確にいえない。」と書いてあります。
この穴は、現在崩落して入れないそうですが、2009年頃、ロボットカメラを入れて調査し
たと思われる写真が、ネットの「有家史談会 嶽南風土記」、2009年09月23日の記事に
載ってましたので転載します。
私も、心動かされ見に行ってみたのですが、本丸の方はからは、フェンスが張ってあり、分
かりませんでした、と言うより、ネットがなくても、海側は絶壁になっていて、とてもじゃない
けど、おっかなくて・・・
下から、行ってみると、途中までは良い道で、護岸工事などしてありましたが、途中で途切
れて、藪になっており、一人ではちょっと無理
最初は右手から行ける所まで、次は左手から行ける所まで行ったのですが、ついに分かり
ませんでした。
この絶壁の上に原城の本城があり、とてもじゃないけれど、海側からは攻められないこと
は一目瞭然です。崖はかなり崩落をしておりました。
ただ、途中少し変なところがあり、
入り口は完全にふさがっていますが、よく見ると穴らしきものが少し見え、かなり古くなって
いますが、材木で支えたような所が、ひょっとしたらかな?
いずれ、抜け穴も解明されるでしょうが、楽しみにしましょう。
さて、原城というと、観光の方は本丸だけ行かれますが、平成12年版「長崎の文化財」に
原城の全景が分かる写真があったので
皆さんが観光で行かれるのは、赤い四角の所だけだと思いますが、ほかに、「鳩山出丸」
「東二の丸」「南三の丸」「西二の丸」「北三の丸」等も在り、こうして見れば、この原城を
築城した、有馬氏の勢力のほどがうかがえます。なお、この原城は北有馬町にある、日之
江城の支城になります。
(参考・文引用・写真転載:「南有馬町郷土誌」「平成12年度版 長崎県の文化財~長崎
県教育委員会発行」。ネットより「有家史談 嶽南風土記」)
歴史というのは謎が多いですね。ウチのカミサンの心に、ポチと似ています。
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